女の子になりた〜い！

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翌日。終礼後、僕らはいつものようにゲーセンに来ていた。僕はあんまり得意じゃないから、少しだけやって後ろで眺めているだけだけど。
相手を負かして無邪気に喜ぶ姿が微笑ましい。格闘ゲームだとか、車に乗って人を追い越すゲームとか。とにかくいろんなゲームで遊んだ。クレーンゲームはやっぱり嫌いだ。


「……？」


そうして六時とかまで遊んでいたら、突然スンチョルの電話が鳴り出した。


「どうしてこないんですか！？」
「うお、」
「五時に来る約束でしょ！」
「え、あ、あー……わかりました。とりあえず行きます。」


出てみたらすごい剣幕だったみたいで、スンチョルはびくりと肩を揺らした。それがコミックみたいな動きで笑っていたら軽く額をつつかれた。


「昨日の人？」
「父さんは詐欺じゃないかって言ってたし……。俺もちょっと詐欺じゃねえかなって。」
「でも一回行ってみようよ。面白いかもよ？」


画面にはclearの文字。僕はなんだか良い予感がした。もしかして、もしかすると……みたいな、そんな感じ。


「ほら、쇠뿔도 단김에 빼라(牛の角も一気に抜け)って言うでしょ？」
※쇠뿔도 단김에 빼라=善は急げ


こういうとき、スンチョルはどういうわけか僕の言葉に従ってしまう事がある。僕は思いの外強情だと思われているんだろう。全然そんなことないのに。


「仕方ない、行くだけ行ってみるよ。」
「僕も着いてっていい？」
「元からお前とセットだよ。」




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