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ハンソリとウォヌは結構仲良くできそうだ。ああ見えてウォヌは面倒見が良いというか、弟分を猫可愛がりしたい感じなのかもしれない。安心した僕は二人に手を振ってまた一人になる。
適当にそこらの床に座り込んでボーッとしているとぎゅっと背中から抱き締められる。


「Aや〜?」
「なあに。」
「別に?」


抱き締めてきたのはスンチョルだった。背中から心音が聞こえる。バラバラだったそれらが次第に揃っていくのを聞いているのは心地良い。


「俺とも仲良くしてくださ〜い。」
「ふふ、もう仲良いでしょ。」
아니(違うよ)〜、もっと仲良くするんだよ。」
「もっと?もしかして妬いてるの?」
「そりゃあ、妬くだろ。今までお前には俺、俺にはお前って感じだったのに……。」


お腹に回されていた手が弱々しく僕の手に触れて、手の甲をすり、と撫でた。まるで握ってもいいか確認をとるようなそれ。前までしなかったのに突然距離を感じてしまって少し悲しい。
だから僕からスンチョルの手を握った。言うところの恋人繋ぎってやつ。これは手首から指先まで体温を感じられるのが良い。


「何、躊躇わないでよ。」


僕がそう言うとスンチョルは笑い声を微かに溢して頷いた。しばらくそうして二人でただくっついていた。何も話すことが無くても二人で居られるのは僕にとって幸せで、きっとスンチョルにとってもそうなんだと思う。


「最近さ……。Aが……俺だけのAじゃなくなるんじゃないかって思うんだよ。」
「僕の事独占してくれるの?」
「したいよ。させて。」


スンチョルがあんまりにも真剣な顔で言うから、まるで告白でも受けてる気になって心拍数が上がるのを感じた。


「からかってる?」
「からかうわけないだろ、こんな時に。」
「……ずる。」


ズルい、こんなに好きにさせて。こんなになっても僕は幼なじみって枠から抜け出せないのかな。


「……계속 함께야(ずっと一緒だよ)。」
당연 하지(当たり前だろ)계속 같이 있을께(ずっと一緒にいよう)。」


まあ、今はこのままでもいいや。




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第n回じめじめ大暴れ(プロフ) - Keiyaさん» わ〜ありがとうございます……!生々しさがちゃんと表現できているようで安心しました😌 (2023年2月22日 16時) (レス) id: b6d7c5641a (このIDを非表示/違反報告)
Keiya(プロフ) - どの文を切り取っても鬱蒼としているのに耽美ですが、特にp9の最後の一文が好きです。詩的というには思春期の生々しさがあり、とても魅力的な二人に映ります。 (2023年2月22日 15時) (レス) id: 4b5e1eb1f2 (このIDを非表示/違反報告)
けもの(プロフ) - 多分続編に移行します 次の話からかな (2023年2月9日 22時) (レス) @page49 id: b6d7c5641a (このIDを非表示/違反報告)
けもの(プロフ) - 受験があるのでもうしばらく更新とまります もしかしたら合間に更新あるかもしれませんが (2023年2月3日 21時) (レス) id: b6d7c5641a (このIDを非表示/違反報告)
けもの(プロフ) - ちょんちょんいさん» ありがとうございます〜、もうじき更新できそうなのでゆっくりお待ちください〜 (2023年1月8日 11時) (レス) id: b6d7c5641a (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2022年12月31日 3時

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