断られた。 ページ6
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"今日はクリスマスだね"
その一言だけ、Aへ送る。
昨日はクリスマスイヴだったのに、Aからの返信は無いし、相変わらず既読はつかない。電話すら出ない。
昨日渡すために買ったマフラー、来年にお預けかな、なんて。今日は部活もないから本当に何もすることがない。
窓から見えるのは雪。ああ、清々しいくらいのホワイトクリスマスだ。
ピンポーン
家のインターホンが鳴った。なんだよ、こんな日に。宅急便なんて覚えないけどな。
玄関を開けて、僕は驚いた。
『蛍 メリークリスマス』
なんたって、音信不通だったAがそこにいるもんだから。多分、僕の目は見開いているだろう 驚きすぎて声がでないなんて、いつぶりか。
「なんで、用事はっていうか、どうしているの。今まで何も連絡なかったくせに」
『今日は親御さんいないんでしょ。あがらせてもらいまーす』
なんて言って、ずけずけと家に入ってくるA。いやいや、ここ僕ん家だけどね。
でも靴は綺麗に並べるし、お邪魔しますと言って 僕の部屋へ向かう彼女の育ちはいいんだろうな。
僕もAの後を追いかけ、部屋に入る。
Aは手に持っていた袋を床に置き、端に置いてあった机を 部屋の真ん中へ置く。
"台所借りるね"と言った彼女は下へ降りていった。
何を考えているのか。わからないけど、とりあえずクリスマスにAに会えてよかった。
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榁井(プロフ) - 菖蒲さん» コメントありがとうございます!ツッキーは表に出さずに心配しそうだなーと思って書きました笑 (2019年12月27日 14時) (レス) id: 449d801ec5 (このIDを非表示/違反報告)
菖蒲(プロフ) - 読む日が少し遅れてしまったのですが、とても面白かったです!月島君推しなので尚更…夢主ちゃんの努力可愛かったし、月島君の心配の仕方もそれらしいな、とキュンキュンしました! (2019年12月27日 13時) (レス) id: 74cd77a618 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:榁井 | 作成日時:2019年12月25日 18時