冗談 ページ42
父「何をしているんだ、お前は」
『すみません…』
警察関係の事だから情報が回るのが早い。
面構さんが帰ってすぐに、父から電話がかかってきた。
父「あとを継がない、ヒーローを目指すと言ったが、お前はまだ宝生家の子供だ。家名に泥を塗るような真似はするな」
『はい』
"まだ子供"
その言葉が心に刺さった。
どれだけ反抗しても、私は宝生家の子供でその事実は変えられない。
その後は小言に謝罪を返しつつ、聞き流して会話を終わらせた。
電話を切った後にどうしようもなくため息が出た。
父と話すといつも気を使う。
それゆえ疲れる。
廊下で緑谷君と鉢合わせした。
お茶子ちゃんと電話していたらしい。
流れで三人の病室へお邪魔することになり、中に入ると轟君と天哉君が深刻そうに俯いていた。
緑「あ、飯田君。今麗日さんがね…」
轟「緑谷」
天哉君に話しかけた緑谷君に、轟君が声をかける。
轟「飯田、今診察終わったとこなんだが」
「『………？』」
よく分からなくて緑谷君と私は首を傾げた。
飯「左手、後遺症が残るそうだ」
時が止まったような感覚に襲われた。
天晴お兄さんだけじゃなくて天哉君まで…？
悪い予想が頭をよぎった。
それを否定するように首を横に振る。
天哉君曰く、両腕ボロボロにされたが、特に左のダメージが強かったらしくて腕神経叢という箇所をやられてしまったようだ。
とは言っても手指の動かしづらさと多少の痺れが残る程度で、神経移植をすれば治る可能性もあるらしい。
それを聞いてとりあえずは安心した。
飯「ヒーロー殺しを見つけた時、何も考えられなくなった。マニュアルさんにまず伝えるべきだった。奴は憎いが…やつの言葉は事実だった」
天哉君は迷いの無い瞳で決意を語った。
飯「だから、俺が本当のヒーローになるまで、この左手は残そうと思う」
その決意に緑谷君を語った。
緑「飯田君、僕も…同じだ」
ぐっと拳に力を込めて、天哉君に言葉をかける緑谷君。
緑「一緒に、強く…なろうね」
その光景を見ていた轟君が、ふと口を開いた。
轟「なんか…わりィ…」
緑「何が……」
轟「俺が関わると…手がダメになるみてぇな…感じに…なってる…」
轟君の言葉に笑いが込み上げてくる。
可愛い、天然だ。
飯「あっはははは、何言ってるんだ！」
緑「轟君も冗談言ったりするんだね」
『ふふふ、可愛いですね』
轟「いや、冗談じゃねえ。ハンドクラッシャー的存在に…」
「「『ハンドクラッシャー！！』」」
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イツキ(プロフ) - pikaito00さん» 読んで頂き、ありがとうございます。これからも更新頑張ります！読者さんの意見にはなるべく答えるようにしているので、CSSをベーシックへ変更しました。これからもよろしくお願いします！ (2020年4月30日 18時) (
レス) id: d483986195 (このIDを非表示/違反報告)
pikaito00(プロフ) - とても面白くて続編来てしまいました！！無理ない程度に更新頑張ってください！！それと私の意見で申し訳ないのですが、背景が白でないとやっぱりすこし読みにくいのでよかったら普通のにしていただきたく思います……！ (2020年4月27日 20時) (レス) id: 158c9172ac (このIDを非表示/違反報告)
イツキ(プロフ) - 律さん» ありがとうございます！！頑張ります！！ (2020年3月8日 9時) (レス) id: d483986195 (このIDを非表示/違反報告)
律 - 面白い！応援してます！更新、待ってます！ (2020年3月8日 8時) (レス) id: a8e855356f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イツキ | 作成日時：2019年12月29日 0時
