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「戻りました！」
オフィスのドアを開けると、缶ジュースで乾杯をする直前の営業部の視線がバッと此方へ注がれた
響「A！怪我大丈夫？」
「うん！大したことないよ！」
一目散に掛け寄ってくれたのは響子ちゃん
周りの先輩達は何が起きたか知らないから、永瀬さんどうしたの？大丈夫？と、声を掛けてくれる
こんなに目立ちたくないなぁ…
と頭を下げながら小さくなる
『何で怪我！？どしたAちゃん』
『大丈夫！？』
「ちょっと…バタバタと転びまして笑」
『えぇー！あの騒動の中転ぶ！？』
『可愛いけどしっかりしてー！笑』
と皆に囲まれて心配される始末で、ただの捻挫なのに恥ずかしい…と思いながら更に小さくなる
陸「永瀬さんね、俺が資料持ってったまま置いて来ちゃったのを取ってきてくれたんだ」
「部長…」
気付けば隣には陸さんが居て、その一言で営業部はざわざわした空気が一気にまとまる
陸「このコンペには、永瀬さんの力が無かったら勝てなかったから…勿論、皆の協力もね！」
オレンジジュースのプルタブをプシュ、と開けた陸さんは、私の手にその缶を手渡した
陸「一人一人が、僕にとって大切な仲間です！
本当にありがとう！！乾杯！！」
その掛け声と共に、ジュースの缶を合わせていく
詰めに詰めていた仕事は、コンペが終わった事によって一旦の終止符が打たれた
何とこの準備期間は、コンペ以前より仕事の効率アップの数字が出たらしく
その事実を知らされた皆は、全員で頑張って良かったと、安堵の表情を見せた
陸「…ちょっと話せる？」
良い雰囲気の部署の中、陸さんにそっと耳打ちされ、静かな会議室へと場所を移した
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そして、使われていない会議室へと入るとすぐに、陸さんは椅子を引っ張って来て、私を座らせた
「ありがとうございます」
陸「…本当にごめん」
「…急に謝らないで下さい」
陸さんは膝をつき、土下座の直前のような座り方で太ももの上に手を置き、首をカクンと下げて謝る
その瞬間、前髪がサラリと揺れて
私はこのサラサラな髪の毛も好きだったな、
なんて事をふと思い出す
陸「A…」
と、優しい声で名前を呼ぶ陸さんの事も
私は本当に大好きだった
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りい(プロフ) - とても良かったです！！！ (2021年10月11日 2時) (
レス) @page50 id: 23552ed598 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 美憂さん» 読了、コメントありがとうございます！素敵だと言っていただけるいっちゃんが書けて良かったです(^^) (2021年3月15日 1時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
美憂(プロフ) - 最高な作品でしたー。いっちゃん素敵！ (2021年3月13日 22時) (レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
まいぽん(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！ぜひ読ませていただきます！！ (2020年3月10日 23時) (レス) id: 0b1b1da15f (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - まいぽんさん» 返事が遅くなってしまってすみません涙 今度また藤原樹君のお話を書かせて頂いた時には、まいぽんさんをもっと虜に出来る様に頑張りますね(^^) (2020年3月10日 18時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭
| 作成日時：2019年1月7日 20時
