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藤原樹が呼んでくれたタクシーに乗り、病院へ行くと、全治２週間の捻挫だと診断を受ける
運動は得意な方だったけど、文化部で怪我には全くと言っていい程縁が無かった私
足首関節に負担をかけないようにと言われて持たされた松葉杖を使って歩く
「難しいこれ…」
タクシーまでの道のりを、ゆっくりと歩くと、踏み締める度、様々な思いが込み上げる
陸さん、コンペは上手くいったかな？
梓さんと、お話するべきだよね…
…藤原樹に、助けに来てくれてありがとうって、もう一回ちゃんと伝えて…それから…
海「Aちゃん」
「え…海青さん！？」
タクシー乗り場の前のベンチに座っていた男の人が立ち上がったと思えば、手を上げたのは海青さんで
横に来て、私の鞄を持ち、タクシーへと誘導した
海「樹からAちゃんが怪我したって聞いてさ」
「わざわざ来てくれたんですか？」
海「黒木部長も顔色変えて、心配だから誰か行ってこいって笑 本当は、樹が来るのがいいんだけどね」
「…藤原樹は、来てくれないんですね」
海「…あいつは素直じゃないからね〜」
非常階段から出てきた時、普段はクールなくせに息を切らせて走って来た藤原樹
俺に構うなって言ったのに、助けに来たり
その割に、こういう時に来てくれなかったり
例えるなら本当に、気まぐれな猫…みたいな
「あの人、私の事どう思ってるんですかね」
告白、してきたかと思ったら、急に突き放してきて。そんなんだから、全部ひっくるめて、ただからかってきてるだけなのかもしれない
そんな考えがふわふわと頭を過ると、海青さんは、ふはっと白い歯を見せて笑った
海「どう思ってるって、好きに決まってんじゃん」
「でも、俺に構うなって…」
海「多分ね、勘違いしてるだけよ？Aちゃんが、自分のことを好きじゃないって思ってる
…好きでしょ？樹のこと」
「…はい」
海「それなら、ただAちゃんが幸せになる為にはって考えて、身を引いたんじゃない？」
海青さんは優しい声でそう言う
海「それに…あーこれ言っていいかな〜？
樹に怒られそうだけど…笑」
「聞きたいです…」
ニヤリと笑うと、口を開く
海「Aちゃんの事を、樹が好きになったのは、Aちゃんが入社したての春の事なんだよ」
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りい(プロフ) - とても良かったです！！！ (2021年10月11日 2時) (
レス) @page50 id: 23552ed598 (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - 美憂さん» 読了、コメントありがとうございます！素敵だと言っていただけるいっちゃんが書けて良かったです(^^) (2021年3月15日 1時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
美憂(プロフ) - 最高な作品でしたー。いっちゃん素敵！ (2021年3月13日 22時) (レス) id: 35846edb09 (このIDを非表示/違反報告)
まいぽん(プロフ) - 蘭さん» ありがとうございます！ぜひ読ませていただきます！！ (2020年3月10日 23時) (レス) id: 0b1b1da15f (このIDを非表示/違反報告)
蘭(プロフ) - まいぽんさん» 返事が遅くなってしまってすみません涙 今度また藤原樹君のお話を書かせて頂いた時には、まいぽんさんをもっと虜に出来る様に頑張りますね(^^) (2020年3月10日 18時) (レス) id: 9208e0cc5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭
| 作成日時：2019年1月7日 20時
