宮城には『苧環』という名の最強のクラブチームがありました２

この夏の日を ページ42

風「よっしゃ★！！小雪★！！でかいの打ち上げんぞ★！？」

小「おうよ✭！！」

そう言って打ち上げるタイプの花火を砂浜に並べ、セットしていくキチガイ二人組。

優「美麗……線香花火……」

美「だーめ！！線香花火は最後てみんなでやるの！！」

あそこはもはや親子だ。

明「は、はははは花火って引火しないよね！？大丈夫だよね！？」

瑠「ああ、よっぽどのことをしない限りは大丈夫だろ」

そう言って、二人で手に持つタイプの花火に火をつけるでこぼこコンビ。

湊「……なんで、花火買ってきたの？」

秦「俺がやりたかったから」

湊「子供か……w w w」

同居組は仲がいいなぁ……。

私も花火やろ。

４本ぐらいを一気に取り、私は花火奥義を発動する。

『奥義！！ナイアガラ持ち！！』

美「キモっ！！何その持ち方！！」

優「すげー、俺にも教えて」

湊「馬鹿じゃないのw w w」

などなど反応はちょっと微妙だが、まあ良かろう。

その後も９人で花火を満喫し、最後のトリで打ち上げ花火に火をつける。

小「ムカ着火ファイヤー✭！！」

違うぞ小雪。それは起こってる時に言うやつだ。

そして、打ち上がった大輪の華。

すごく綺麗で、目に焼き付いた。

一生、この夜のことは忘れないだろう。そして、この夜を思い出すたびにあのころは楽しかったと、悔やむのだろう。このメンバーで、苧環でいられる最後の夏は、あっという間に過ぎていった。

『……また、皆で集まってこういうのが出来るといいな』

美「いいな、じゃなくてしようよ。いつか……きっと」

湊「いや、そこは絶対でしょ」



その日の夜は、みんな爆睡だった。

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