第4話 ページ4
昼休みになり、竜堂輝夜に連れ出された俺は、体育館裏へやってきた。
これは、もしかするんじゃないだろうか?
なんて、期待は竜堂輝夜の一言で打ち消された。
輝「君、妖怪見えるでしょ?」
は?
遊「……なんで……それを……?」
俺の問にニコニコしながら答える竜堂輝夜。
輝「その赤髪、鳳堂家の人間だね」
────ッ!!
遊「お前、何者だ!?」
俺が疑問をぶつけた瞬間、俺と竜堂輝夜の間に旋風が起こる。
あまりの勢いに目を細め、再び開くとそこには、信じられない光景が広がっていた。
輝「私……何に見える?」
九つの尾に銀色の髪。光をそのまま閉じ込めたような金色の瞳。
それはまるで、俺の両親を殺したあの九尾のようだった。
遊「……お前が、俺の両親を殺したのか?」
静かに首を横に振る竜堂輝夜。
輝「正確には違う。君の両親を殺したのは、私の母だ」
衝撃的すぎて、言葉が出なかった。
俺に向かって、深々と頭を下げる竜堂輝夜。
輝「すまない。君の家族を奪ってしまったこと。母に代わって詫びよう。私は、償うために身の元へやってきた。なんだってする。許してもらわなくても構わない」
遊「……頭上げろよ。償わなくたっていいよ」
俺の言葉に顔を上げる竜堂輝夜。
金色の瞳が俺を捉えて離さない。
遊「俺の親だって、お前の母さんを封印しちまったんだろ?お互い様じゃん。それに、親の代にあったことなんか、今の俺達には関係ないだろ?」
輝「だが、私は……!!」
遊「お前が」
俺は竜堂輝夜の言葉を遮る。
遊「お前がどうしても、償いたいっていうならさ…………俺の、友達になってよ」
輝「友達?」
遊「そう、友達。俺、今まで友達居なくてさw w w」
竜堂輝夜に向かって手を伸ばすと、躊躇しながらも握ってくる。
輝「私なんかでいいのか?」
遊「まあな」
輝「変なやつ」
遊「酷くね!?」
この後、放課後寄り道をする約束をして解散した。
……友達出来たァ”ァ”ァ”ァ”ァ”!!
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作者名:イツキ x他1人 | 作成日時:2018年3月15日 16時