天使の物語【殺戮の天使】1巻 (ページ6)

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B5にてページ6

土に降ろした小鳥を見て私は呟いた。
『…違う…この小鳥は違う…こんな可哀想な姿じゃない…。大丈夫…もう痛くないから。私の小鳥に“直して”あげる…。』
ポシェットに入っていた針に糸を通して縫うと小鳥は殺さる前の綺麗な姿になった。
後は土を上に掛けたら完成だ。
私は手を組んで少しの間祈るとまた走り出した。

少し走ると前方の壁に金属のプレートが貼ってあった。
『はぁっ…はぁっ…この先にエレベーターがあるのかn』
?｢ｷﾞｬﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊﾊｯ!!!｣
マ｢やぁーっと見つけたぜぇー！！？｣
『あ……』
後ろを振り向くと鎌を手にした男とマイケルさんが立っていた。
?｢今度は1秒も｣マ｢待ってやらねぇよ！！｣
『ﾋｯ…』
男が鎌を軽々しく片手に持ち、私に振り下ろした。
私が避けるとその鎌はさっきまで私の頭が目の前に合ったプレートに刺さった。
『ｯ！』
逃げないと死ぬ。
私は勢い置く立ち上がると走り出した。
?/マ｢ﾋｬﾊｯ…!｣

『はぁっ…はぁっ…！エレベーター…！』
走っていると前方にエレベーターが見えた。
?｢待ちやがれ！！｣
マ｢ﾁｯ…｣
エレベーターのボタンを押すと扉が開く。
中に急いで入り込むと私は上に行くボタンを連打した。
『早く…早くっ…！！』
?/マ｢ｷﾞｬﾊﾊﾊﾊｯ!!!!｣

ガンッ！！

『あ…あ、ああ…』
寸での所で扉が閉まり、安心した私は思わずへなへなと座り込んでしまった。

ﾁｰﾝ

エレベーターが止まった。
座り込んだままの私は立ち上がってエレベーターを出た。
辺りを見回すと…
『病院…？』
その時、私じゃない誰かの足音がした。

ｺﾂ､ｺﾂ…

足音は段々と近づいてくる。
『ｯ…』
私は一目散に逃げ出した。

『ﾊｯ…ﾊｯ…』
?｢ﾊｧｯ…ﾊｧｯ…｣
足音は後ろまで迫り私は遂に手を掴まれた。
『ﾋｯ…』
ダ｢はぁ…A、僕だよ。君のカウンセリングをしていた、ダニー先生だよ。｣
『私の、カウンセリングの先生？』
ダ｢そうだよ、覚えてないのかい？｣
先生は懐からハンカチを取り出すと血の付いた私の頬を吹いてくれた。
一生懸命記憶を思い出そうとするが先生の記憶は無い。
『………』
ダ｢…そうか。少し混乱しているみたいだね。
安心して、僕は確かに君の先生だよ。｣
『…先生』
ダ｢うん？｣
『あの…私、追いかけられたの…あれは？』
ダ｢恐く、君を追いかけてたのは殺人鬼だ。｣
『…！先生、早く逃げないと！』
ダ｢…大丈夫。そいつは、この階には上がって来ないよ。｣