cafe #1 ページ6
ru「ただいま!」
白マスクを取った青年＿＿ラウールは、岩本のリュックを抱えてあるカフェに入った。
ここがラウール、そして黒マスクの青年の住処である。
sk「ラウールだ! おかえり!」
ru「さっくんただいま」
カウンター越しに笑顔でラウールを出迎えたのは、目を包帯で覆い隠した小柄な金髪の店員。
さっくんと呼ばれた男＿＿佐久間大介はカウンターを出るとラウールにぱたぱた近づいていく。包帯で視界は遮られているはずなのに、その立ち振る舞いはまるで全てが見えているかのようである。
kj「おーラウール! 収穫あったんや」
ru「うん! 康二くんも一緒に見よう!」
カウンターの端でルイボスティーを飲んでいた男、向井康二がラウールを微笑ましく見つめる。彼はこの店の常連である。
彼等を優しく見守るのはこのカフェの店主、宮舘涼太。彼は三人が大きなリュックをわいわい開けるのを見ながら、慣れた手つきでコーヒーを淹れている。
dt「もう、人のものを盗るのは悪い事なんだよ……一応」
sk「一応ね!」
kj「そう! 一応!」
ru「康二くんが見逃してくれるから出来る事!」
dt「わかっているならよろしい、良さそうなものあったら頂戴」
向井の職業は警察官である。しかし宮舘や佐久間と共にラウール達の面倒を見てきた向井は、彼等の罪を何も知らない、と後にも先にも言い張り続ける。
三人がテーブル席でリュックの中身を広げてこれが欲しいだの、これはあげるだのと楽しく騒いでいると、突然ラウールの動きが止まった。
sk「ラウ? どうかした?」
隣にいた佐久間がラウールの動きの変化を察して声をかけると、ラウールは不安そうな顔でぽつりと零した。
ru「……めめ、」
ラウールの気分が急に変わる時、それは彼の片割れに何かあった時である。
特別な関係にあるからか、二人は互いの状況を直感的に察する事が出来る。「異端」の能力とは違う、曖昧で不確かな本能と言うべきものか。
不安げなラウールを見て向井と宮舘は顔を見合わせた。すかさず佐久間がラウールに優しく問いかける。
sk「ラウ、どんな感じがする?」
ru「なんか……めめ、負けてる気がする」
kj「めめやばい? 俺見に行く?」
ru「うーん……でもよく分かんない気持ち」
dt「あいつはとりあえず無事って事?」
sk「めめやばかったらラウールもっと騒いじゃうもんね」
ru「うん……?」
四人が思案しているとドアが開かれる音がした。
入ってきたのは岩本と、彼に肩を担がれた黒マスクだった。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» わーありがとうございます! 直しました! これからももし見つけたら遠慮せずに教えてください……! ありがとうございました! (2020年11月8日 11時) (
レス) id: f87dad8c17 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 岩本"が"「狩猟豹」なのは＿。 が 岩本"か"「狩猟豹」なのは＿。になってますよ！細かいところですみません。 (2020年11月8日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» いつもコメントありがとうございます! 更新頻度がだいぶ遅くなるとは思いますが、何卒お付き合いよろしくお願いします! (2020年10月24日 11時) (レス) id: 4e2a0ba139 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 新しい作品楽しみにしてました！更新応援してます！ (2020年10月23日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年10月22日 23時
