waver #1 ページ42
ラウールが戻り、目黒が消息不明になって三日経った。
ラウールは目を覚ましたが、憔悴しきっていてご飯を食べるのもやっとな状態。深澤達の居場所や、目黒に何があったかを聞き出せるような状況ではない。
岩本や向井は街を探し回っていた。店が暇な時は佐久間も手伝った。
しかし岩本はなかなか手がかりを掴めなかった。聞き込みをしたくても、そもそも岩本は彼等の＿＿犯罪仲間の写真など持っていない。深澤達を見かけて尾行出来ればいいが、そんなに上手くいく話でもない。実際深澤達はそれほど多く出歩いてはいない。
結局歩き回っただけで何も収穫がない事が続いた。
そんな中、情報を仕入れてきたのは向井だった。
向井は珍しく閉店間際にカフェにやって来ると、ついさっき住人から聞いた話を岩本や宮舘達に伝えた。
iw「……黒い鴉が暴れている?」
kj「なんか、見かけた奴片っ端から喧嘩売ってるらしいねん」
iw「それ、本当に目黒の事なのか」
dt「この街で黒い鴉なんて呼ばれる奴は一人しかいないよ」
日頃街中で物盗りをする目黒とラウールは、街ではそれなりに認知されている存在である。
岩本と初めて会った時、本人達もそんなニュアンスの事を言っていた。よって向井の仕入れた証言は目黒の事だと考えていいだろう。
目黒は何らかの原因で街で暴れている。ある時は昼に、またある時は夜に。
その原因は岩本には分かる。恐らく阿部が目黒を操ったのだ。
しかし意図は明確にはわからない。目黒に自分を襲わせるのならわかる。しかし何故、全く関係の無い街の人間に手を出させるのだ。
自分を探させるためか。だからといって実際に襲うのは自分一人で十分なはずだ。
何故だ。どうして目黒にそんな無慈悲な事をさせるのだ。これでは目黒に不必要に罪を重ねさせるだけではないか。
kj「めめがそんな事するなんて信じられへん」
iw「……俺の仲間がやったんだよ。仲間の中に他人を操れる「異端」がいる。そいつが多分目黒を、」
sk「何それ……そんなの許せねえ」
向井の隣に座っていた佐久間が唇を噛む。その正面に立つ岩本は深く息を吐いた。
深澤達が何を企んでいようと、一つだけはっきりしている事がある。
岩本の気持ちなど最早どうでもいい。これ以上周りに迷惑をかけないために、目黒を助けるために、最も簡単で手っ取り早い方法は。
iw「俺、」
岩本が、決意を固める事。
iw「俺……ふっかの所に戻るよ」
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» わーありがとうございます! 直しました! これからももし見つけたら遠慮せずに教えてください……! ありがとうございました! (2020年11月8日 11時) (
レス) id: f87dad8c17 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 岩本"が"「狩猟豹」なのは＿。 が 岩本"か"「狩猟豹」なのは＿。になってますよ！細かいところですみません。 (2020年11月8日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» いつもコメントありがとうございます! 更新頻度がだいぶ遅くなるとは思いますが、何卒お付き合いよろしくお願いします! (2020年10月24日 11時) (レス) id: 4e2a0ba139 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 新しい作品楽しみにしてました！更新応援してます！ (2020年10月23日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年10月22日 23時
