#3 ページ35
目黒は深澤に的を絞ってひたすらにバットを振るっていた。深澤はやり返す事はせず、薄ら笑いを浮かべながら打撃をひらひらと躱していくだけ。
mg「あ゛ぁっ!!」
fk「おいおいこんなもんかよぉ」
mg「っ……るせえ!!」
fk「そーやってすーぐキレるの良くないよー」
mg「黙れッ!!」
fk「はー面白い」
相手が簡単に挑発に乗ると気づいて、深澤は完全に目黒をからかって遊んでいる。
渡辺はふざける深澤を横目に別の部屋に避難して阿部に電話をかけ、ほとぼりが冷めるまでしばらくそこに留まっていた。
あくまで渡辺の主観だが、深澤は岩本がいなくなってからさらに加虐的になったような気がする。
阿部は何とも思わずに深澤に着いて行っているように見えるが、渡辺はそうではない。
これ以上深澤が凶行を繰り返すなら流石についていけなくなる。こんなやり方が間違っている事なんて、渡辺はとうの昔に気づいている。だからラウールが逃げても追う事はしなかった。
本当は渡辺だって深澤の元から離れたい。実際岩本が消えて以降、渡辺も深澤にそう伝えた事もある。
しかし深澤は渡辺が抜ける事を許さなかった。抜けるなら殺す、そう言われて渡辺は怯んでしまった。
この街でふらりと消えてしまおうかとも思った。しかし大きな誤算があった。
この街には宮舘がいた。昔、突然自分の前から姿を消した宮舘がこの街にいたのだ。
しかも宮舘の事を深澤は把握してしまった。ここで今渡辺が逃げ出せば、深澤は渡辺の知り合いである宮舘に手を出すかもしれない。そんな事させる訳にはいかない。
そう考えると結局、渡辺は深澤の元から離れることが出来ないのである。
そんな物思いに耽っていると、いつの間にか目黒の声が聞こえなくなっていた。
渡辺が様子を見に行くと、膝に手を付きながら深澤を睨む目黒と、余裕の表情で目黒を見下ろす深澤がいた。深澤は攻撃を躱すのにほとんど能力を使っていない。
fk「もう終わり? さっきまであんなに威勢が良かったのに」
mg「……っ、黙れ……」
fk「あーあ、もうへとへとじゃん」
冷たい目の深澤を見ていると背後に人影を感じた。
ab「……どういう状況?」
nb「阿部、」
fk「おー阿部ちゃん! いいとこに来た!」
深澤は阿部に気づくと嬉しそうに笑った。
fk「じゃあ阿部ちゃんも来た事だし……ね、」
mg「っあ……!!」
深澤は一瞬で目黒の背後に回ると彼の首元を殴り、両腕を絡め取って後ろで拘束し、跪かせるようにして目黒を制圧した。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» わーありがとうございます! 直しました! これからももし見つけたら遠慮せずに教えてください……! ありがとうございました! (2020年11月8日 11時) (
レス) id: f87dad8c17 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 岩本"が"「狩猟豹」なのは＿。 が 岩本"か"「狩猟豹」なのは＿。になってますよ！細かいところですみません。 (2020年11月8日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» いつもコメントありがとうございます! 更新頻度がだいぶ遅くなるとは思いますが、何卒お付き合いよろしくお願いします! (2020年10月24日 11時) (レス) id: 4e2a0ba139 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 新しい作品楽しみにしてました！更新応援してます！ (2020年10月23日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年10月22日 23時
