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「……へえ、お兄さんやるじゃん」
空から降ってきた男はゆっくり体を起こすと目を細めた。その口から出た言葉には喜びが混じっているように感じられる。
黒いブルゾンの下に黒いパーカー、黒いジーンズを纏ったその青年は、先程の青年と揃いのゴーグルをつけ、黒いマスクをしていた。
ここまでするのか。たかが荷物一つ奪うために、彼等はここまでするのか。
iw「……何者なんだお前らは」
「何者……ねえ」
黒マスクと白マスクが目だけでやり取りする。
岩本の場所からは、黒マスクの背後に立つ白マスクの表情しか読み取れない。しかし、彼の目がくしゃっと細められるのを見るだけで、岩本の警戒心は十分に高まった。
「お兄さん初めてここに来たんでしょ? じゃあ特別に教えてあげる!」
白マスクが声を弾ませる。黒マスクは岩本に向き直ると、鉄パイプを岩本の方に突き出すように構えた。二人の目は獲物を狩ろうとぎらついている。
「……この街で生きていくなら覚えておいた方がいいよ、」
「二匹の「
黒マスクが叫ぶと同時に動き、岩本に鉄パイプで殴りかかった。
岩本は軽く舌打ちをしながらその攻撃を躱す。足や腹目がけて立て続けに飛んでくる打撃をいなしながら、岩本はこの状況でどうすべきかを考えた。
一番手っ取り早いのは二人を気絶させる＿＿あるいは殺す事。
しかしこの二人は恐らく自分より年下だ。いくら仕掛けてきたのが向こうだとはいえ、出来れば手荒な真似はしたくないし本気で戦いたくもない。荷物を奪われる前にここから逃げる、それが最善の案だろう。
そこまで考えた時、岩本は我に返った。黒マスクの背後に白マスクがいない。それに見える景色が違う。
思考を巡らせながら攻撃を躱していくうちに、いつの間にか自分と黒マスクの立ち位置が入れ替わったらしい。
つまり白マスクがいる場所は自身の背後。岩本がそれに気付くのと、ブチブチと何かが切れる音がしたのは同時だった。
iw「っやべ……!」
「取った!!」
「ッしゃあ!!」
慌てて振り返ると同時に背中の重みが消える。目の前で、白マスクがナイフ片手に岩本のリュックを抱えていた。やってしまった。
あのナイフでリュックのベルトを切ったのだ。手際の良さからして相当手慣れている。
「早く行け!!」
「うん!」
黒マスクの指示で白マスクが岩本に背を向けるので、逃がすまいと岩本は慌てて動いた。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» わーありがとうございます! 直しました! これからももし見つけたら遠慮せずに教えてください……! ありがとうございました! (2020年11月8日 11時) (
レス) id: f87dad8c17 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 岩本"が"「狩猟豹」なのは＿。 が 岩本"か"「狩猟豹」なのは＿。になってますよ！細かいところですみません。 (2020年11月8日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» いつもコメントありがとうございます! 更新頻度がだいぶ遅くなるとは思いますが、何卒お付き合いよろしくお願いします! (2020年10月24日 11時) (レス) id: 4e2a0ba139 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 新しい作品楽しみにしてました！更新応援してます！ (2020年10月23日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年10月22日 23時
