曖昧な理由 ページ10
。
隣でアイが踊る画面を見ているのは、今世の私の兄 アクアだ。
どうやら前世でアイのファンだったらしくアイに釘付け。
そして先ほどまで寝ていた妹 ルビー。
前世ではアイのガチファン。
私と同じく どこぞの誰かの生まれ変わり。
こんな可笑しい三つ子じゃなくて アイには普通の子どもを産ませてあげたかった。
。。。。
「ダイヤ〜 お乳飲む？あれ ダイヤもいや？
アクアもダイヤも哺乳類が好きだね〜。」
転生してから早数ヶ月が過ぎようとしている。
赤ん坊は母乳を飲むのが普通だが、さすがに友人に授乳されるのは耐えられない。
アクアは前世も男だったのか頑なに哺乳類を咥えていた。
二人が私と同じように転生しているとわかったのは割と早い段階だった。
私は現実を受け入れ始めた頃＿＿
アイが寝静まった深夜。
私が『冬井A』のスマホを見ていた時だった。
メールや電話、ツイッターに200件を越える通知が溜まっていた。
友達から数十件、アイからもメールがきていた。
＿＿まふくんからも。
既読をつけてしまうと 混乱させてしまう。
メッセージは結局読めずじまいだ。
『......どうしよう、まふくん。
まだ君が好きだよ......』
赤ん坊は泣くのが仕事だ。
そんな曖昧なことを理由にした。
声を押し殺して、私は笑った。
諦めだったのか、絶望だったのか。
その時に子どもの声が隣の部屋から聞こえた。
目元を拭いて その部屋に向かうと、エゴサする妹と兄が話していたということだ。
三つ子ということで一緒に産まれたので、可能性を考えなかったわけではない。
兄のアクアはある程度の知能と常識が備わっているが、妹のルビーは違った。
現役アイドルに授乳してもらうことを一切遠慮しないやつだ。
それにしても社長夫人のミヤコさんが可哀想である。
十六歳アイドルのベビーシッターをさせられている、間違いなく一番の被害者だ。
「父親不明の片親とか闇過ぎんだろーー！！
そもそも私はベビーシッターやりに嫁にきたんじゃねぇえええ！！」
この叫びに私は今までに一番同情してやった。
赤ん坊なので世話をしてもらっているが 申し訳ない。
しかしそれを批判する妹。
脳がおかしいのは間違いなくお前だろ。
「あー...ていうかこれって不祥事の隠蔽よね。
そうだ...文●とかに このネタ売ったらお金持ちに...」
とうとうミヤコさんの頭が壊れた。
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りる - 初コメ失礼します！！！いい感じに歌い手が推しの子に溶け込んでいて、もう好きです！！！！応援してまふ！ (11月24日 18時) (
レス) @page15 id: 088b936db2 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月19日 12時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
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