心の痛み ページ4
。
アイと社長が診察室に入っていったので私は待合室にとどまった。
やっとスマホを開いて通知を整理した。
案の定 ツイッターでは少し荒れていたが、数時間も経った今では少し落ち着いていた。
次にメールを開いた。五件ほどメールが届いていた。
何も伝えていなかったので 同僚や友達が心配してくれたんだ。
広まれば広まるほど、アイの真実が漏れる可能性が高くなる。
これは私とアイ、苺プロ夫妻だけの秘密だ。
『病院に行ってるから大丈夫だよー、と。』
ほぼ同じ文章を数人に送った。
最後の一人、既読をつけてから少しだけ指を止めた。
『...大丈夫、心配しないで…と。』
頬の力が抜けたことに気付かなかった。
メッセージを送ると すぐに既読がついて最早恐怖だ。
“ほんとに？”
彼が少し心配性なのは知っている。
けど、少し嬉しい気もした。
体調は全く問題ないけど。むしろ元気。
“元気になったら またコラボしよう”
〘いいね。しよう。〙
トークだけは平然としている自分。
少しだけあたたかい気持ちもあって、苦い気持ちもあった。
きっとこれからも、それは変わらない。
私は無視を続けて、嘘を並べる。
心の痛みに気付かないふりをする。
。。。。
診察室から出てきたアイと社長。
表情から見て、たぶんしていたんだな。
『改めておめでとう。アイ。』
「おめでとうって...これから大変になるぞ...」
「ありがと！A！」
抱きついてくるアイを受け止めながら、社長に同情する。
聞けば三つ子らしい。大きすぎるお腹に納得のいく理由だ。
三つ子の確率はとんでもなく低いと聞いていたが アイはやはり常人とは比べ物にならないところがある。
『三つ子なんて大変だね。
産まれたら手伝うよ。私赤ちゃん好きだし。』
「三つも名前考えなきゃだねー。」
親友の妊娠は喜ばなければならない。
親友として、自分のことのように。
これから先には もっとたくさん「嬉しいこと」が待ち受けている。
涙を流して喜んで、涙を流して悲しむ時だって。
入院する部屋に入って、荷物まとめて。
社長はアイの保護者として話を受けに担当医のところへ。
私はアイと部屋で二人きりになった。
「久々だね。二人きりになるのは。」
『そうね。アイ忙しかったしね。』
自身のお腹を撫でるアイは、母親になる覚悟を決めていた。
『ねえ、アイ。本当に産むの？
私はどんな選択も肯定する、本当にいいの？』
。
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りる - 初コメ失礼します！！！いい感じに歌い手が推しの子に溶け込んでいて、もう好きです！！！！応援してまふ！ (11月24日 18時) (
レス) @page15 id: 088b936db2 (このIDを非表示/違反報告)
はる - 初コメ失礼します!!この小説大好きです!!これからも頑張ってください!!応援しています!! (10月19日 12時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
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