9.ジャミング ページ10
コナンくんが入っていった扉を見つめていると今度は毛利さんが私の横に座る。
「そういえば、依頼ってどんな内容なの?聞いても大丈夫?」
まぁ毛利さんなら話してもいいよね。
「……安室透さんの正体を突き止めたくて」
「え?安室さんってポアロで働いてる?」
知り合いの名前が出され、首を傾げる彼女に私は頷く。
「うん、知ってることあれば教えてほしいんだけど」
「正体って言われても。えぇと……」
毛利さんはとりあえず知っていることを聞かせてくれた。
私立探偵で毛利小五郎の一番弟子であること。テニスのジュニア大会で優勝経験があり、ギターが上手い、発見器を常に持ってるっぽい……等々だ。
「……ぐらいかな。きっとお父さんも知ってるのはこのぐらいだと思うけど」
「ううん、情報をくれるだけ嬉しい!ありがとうね」
コナンくんなんて私の話を聞くだけ聞いて何も教えてくれなかったし。でも発見器を持ち歩いてるってことは、盗聴器とか持ってておかしくないよね?
……じゃあ昨夜、付けられてた黒い機械も盗聴器とかその類いだったり?
うーんと唸りながら考えているとさっきまで感じなかった
「っ!」
私は電気を操る能力者、近くにある電波を感じとるぐらいはできる。
都会だから他の電波も入り交じってるけど明らかに今さっきまではなかったものだ。
多分コナン君が入っていった部屋から、まさか電話とかメールしてる?
これで安室さんの方に連絡されてたらどうしよう、ジャミングとかするべき!?でも妨害なんてしたら勘づかれてバレるかな。
それとも聞き耳をたてて話を聞いた方がいい?でも、そしたら今度は毛利さんに怪しまれちゃう。
やっぱり普通にコナン君の所に行って何してるか聞きに行った方が最善?
私はコナンが入った部屋の扉と玄関を見ながら焦る。
一番弟子って言われてるぐらいだから、安室さんがきっと事務所に来ることは普通にあるだろうし、来られたらまずいし……。
と、とりあえず私の話題が出される前に妨害しとこうかな。
私は部屋の方を見ながら、コナンくんのスマホが出す電波と同一の強力な電波を出して妨害し始めた。
「どうしたの?」
コナンくんがいる方を部屋をじっと見ている私を不思議に思ったのか毛利さんに声をかけられてしまう。
「ううん!あ、そういえばさ」
そう言って、私は電波を出したまま明日の小テストの話をし始めた。
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星空ブリキ(プロフ) - このお話めっっっっっちゃだいすきです!!!!!!! (2023年3月7日 22時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 颯さん» わざわざコメントありがとうございます!!なるほど、普通に文にするのもありですよね、参考にさせていただきます!! (2021年2月25日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 2章のタイトルちょっと思いついたんですけど、監視対象が見た純黒の悪夢とかどうですかね。参考程度にどうぞ (2021年2月25日 19時) (レス) id: e2ffa37dcb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 莉咲さん» タイトルが魅力的だなんてとても嬉しいです!!二時間も時間を使って見つけてくださりありがとうございます!!( ´;゚;∀;゚;) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 。。。さん» わあああ!わざわざコメントありがとうございます!(*^▽^*) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2020年4月12日 16時