その少女、監視対象【名探偵コナン】

8.チクる気ですかコナンくん ページ9

誰って……こういうのって依頼する人にしか言わないんじゃないの？
それともこの子……可愛い顔して、もし知り合いだった場合は本人にチクる気では！？何て子だ！まだただの予想だけど！

私は一呼吸おいて落ち着いてから口を開く。

「……君には関係ないから教える気はないよ、ごめんね」

「えぇー？」

コナンくんはとても残念そうに眉尻を下げた。そんな様子をじっと見る。

やっぱりこの顔どこかで見た……あ、思い出したかも。確かこの子、ニュースで取り上げられてたような。

私は身を乗り出してコナンくんの肩を掴む。

「ね、ねぇ！話変わるんだけどコナン君って『キッドキラー』って呼ばれてたりしなかったっけ！？」

「えっ？う、うん」

コナンくんは突然のことに戸惑いながらも頷く。

やっぱりだ。最年少の探偵として取り上げられてたんだよね！
うーん、情報は多い方が良いし、もしかしたら良い情報くれるかも？

少し考えた後、意を決して言う。

「私が調べたいのは″安室透″っていう人なの。
この人について何か知ってるなら何でもいいよ、教えてくれない？」

私がその名前を口に出した瞬間、コナンくんの大きな瞳が揺れた。

「……どうしたの？コナンくん」

コナンくんは慌てて首を振ると、何でもないと笑った。

絶対何かあるやつじゃんそれ……。

「そ、それにしても何で安室さんなの？好きになったからとか？」

「いや、そういうんじゃなくて。
何かあの人、人間離れする身体能力持ってるっぽくて？元軍人とか何かなのかなぁって、どう考えても普通じゃないっていうか……」

するとどうやら電話は終わったようで、毛利さんが部屋から出て戻ってきた。

「ごめんね、お父さんもうすぐ帰って来るからそれまで待っててもらえる？」

「う、うん！大丈夫。わざわざごめんね」

「あっ、僕ちょっとやること思い出した！」

するとコナンくんは毛利さんと入れ替わるように席を外し、毛利さんがいた部屋に入ってしまった。

「え、ちょっと！？」

に、逃げられた。

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