その少女、監視対象【名探偵コナン】

20.諦め ページ21

そろそろ体もちゃんと動かせるようになったし、早めに決着つけたいな。

「はぁ……仮にさっき安室さんが言ってた事を私が本当にやったとしたら、私はこれからどうなるの？」

私はベッドから降りて立ち上がり、そのまま降谷さんの方に近づこうと足を進める。その流れでベッドに繋がれていた手錠の鎖を電気で焼き切った。

「おい勝手に……！」

制止を促しながら降谷さんが懐から銃を取り出し、こちらに銃口向けたので私は足を止めた。

「別に安室さんにもう危害加えないったら」

今のところは、だけど。

「……それで、ここで殺す？または刑務所に送って懲役か死刑？それとも私を使って何か実験してみたり？」

私は笑いながら降谷さんを見つめて問いかけ、返答を待つ。ここは強気でいこう。

……でも今逃げられたとしても、その後は逃亡生活だろうし色々厳しいな。あれ、死んだ方が良かったりする？
はぁ、私まだ高校2年生だよ？こんな選択迫られることある？

「……言っておくがその判断を下すのは僕ではない」

「えっ、じゃあ安室さん分かんないの？」

彼の言葉に張っていた気が抜ける。

「分からないとは言っていない。……これから公安の監視対象として生きてもらう事になるだろう」

「か、監視対象……？」

あまり聞き慣れない言葉に私は思わず首を傾げる。

「あぁ、公安の監視下で暮らしてもらう。かなり譲歩した方だろう」

確かに私が考えていたのよりはマシだけどさ。
監視って事は外に出たとき誰かに見られながら行動しないといけない、みたいな感じかな。

うーん、他にどうすればいいか思いつかないし、ここは観念しますか。

「はぁ……もう好きにしてください」

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