15.飛び降り ページ16
正面に武装した部隊、警察である降谷さん達が銃をこちらに向けている状況に、自然と顔がひきつる。
考えろ私、きっと何かここから出られる方法があるはず。
「……言っておきますけど銃弾なんて電撃の威力で圧し殺して跳ね返せちゃえますよ」
とりあえず、逃げる方法を企てる為の時間稼ぎを始めることにした。
「あぁ、そうかもな」
降谷さんは余裕そうに少し笑った。どうやら彼らはそれを分かってて向けているようだ。
ということは威嚇のつもり?余程のことがない限り発砲はしないなら……でも他にも対抗策がありそう、これ、逃げれるか?いやでも諦めちゃ駄目だ。
私の住所がバレてるってことは、きっとそれ以外のこともバレてるはず。
どこまで調べたかは分からないけど、捕まって事情聴取とかを受けて過去の失態を覗かれるわけにはいかない。
ありさは起きてるわけだしとりあえず友達の家に逃げ込む?
この人達、暗視スコープとか持ってなさそうだし、部屋の電気を消してその隙に2階から降りる事はできるはずだよね。
窓はもう開けてあるし、シャッターだけ破っちゃえば……。
勿論、シャッターを破ってしまえば月と街灯の光が射し込んじゃって見えるが、一瞬の隙が命取りになるはずだ。
そうしよう。せっかくありさも空気を読んでこの状況でも無言で待機してくれてるんだから!
「……大人しく捕まってくれますか?」
黙り込む私に降谷さんがゆっくりと距離を詰め始めた。
「はぁ……分かりました、降参します」
ため息をつき、残念そうなフリをして両手を上げる。
「逃げ道もありませんし」
________そんなもの、無いなら作るまでだ。
私は予備動作なしに遠隔で照明の電源を落とした。
「!?」
一瞬、部隊がざわつき、ライトを点けようとし始める。
その隙に電撃でシャッターを撃ち抜く。部屋に雷のような音が響いた。
シャッターに自分の体が通れるぐらいの大きさの穴を開け、その中を通ってベランダに出る。
「させるか!」
すると後ろから、降谷さん声と同時に銃声が聞こえる。
振り向くよりも電撃で返した方が速い!
前を見ながら手で後ろを振り払うように電撃で応対しながらベランダの柵を登った。
……しかし、電気が弾に当たった感触がしない。
やらかしたっ!
そう思ったときにはもう手遅れで、右足のふくらはぎに激痛が走る。
「うわっ!?」
撃たれた反動によりバランスを崩し、弾に押し出されるような形でそのまま2階から落ちた。
594人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星空ブリキ(プロフ) - このお話めっっっっっちゃだいすきです!!!!!!! (2023年3月7日 22時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 颯さん» わざわざコメントありがとうございます!!なるほど、普通に文にするのもありですよね、参考にさせていただきます!! (2021年2月25日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 2章のタイトルちょっと思いついたんですけど、監視対象が見た純黒の悪夢とかどうですかね。参考程度にどうぞ (2021年2月25日 19時) (レス) id: e2ffa37dcb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 莉咲さん» タイトルが魅力的だなんてとても嬉しいです!!二時間も時間を使って見つけてくださりありがとうございます!!( ´;゚;∀;゚;) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 。。。さん» わあああ!わざわざコメントありがとうございます!(*^▽^*) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よもぎもち | 作成日時:2020年4月12日 16時