その少女、監視対象【名探偵コナン】

13.退路 ページ14

ハッキングがバレたみたいなので私は仕方なく家に帰ることにした。

勿論帰り道はいつもの路地裏を通らずに、遠回りではあるが人目のある大通りをなるべく歩き、一応周りにも気をつけてきた。
何かあるんじゃないかと警戒していたけれど特に何もなく、普通に家に帰ってこれた。

「うーん、おかしいなぁ」

家に着き、靴を脱ぎ捨てて制服のままベッドにダイブしてゴロゴロする。

絶対に何かしらあると思ってたんだけど、杞憂だったのかな。

チラッと時計を見ると長針は7を指していた。疲れでため息が出る。

「はぁ……」

少しだけ寝ようかな。休めるときに休むのって重要だよね。

私は睡魔に逆らわずゆっくり目を閉じた。



***



突然、インターホンが鳴り、何かをドンドンと叩く音に飛び起きる。

「……な、何なの一体」

私は目を擦りながら時計を確認する。
深夜3時。

ん？……3時！？

「ね、寝すぎた！明日も学校あるのにっ」

ていうか玄関辺りから聞こえてくる音うるさいんだけどホント何なの！？
ていうか多分私の家の扉叩いてるよね。悪戯？とっちめてやりたい。

寝起きというのもあり、私は若干イライラしながら起きる。

あー、もうお風呂入るのめんどくさ、シャワーでいいか。
とりあえずインターホンのカメラを確認しよう。こんな夜中に一体何の用なんだろ。まさか噂の公安とかじゃないだろうな。

なんて思いながら電波のレーダーに頼って家の周りにいる人を探す。家電製品に邪魔されたりして精度は低いけど、いつもより何だか人が多いような？

嫌な予感がして急いでインターホンのカメラを確認する。
そこには1人の男性が映っていた。
降谷零……ではない。骨格も違うし、黒髪だし、眼鏡をかけている。

スーツ姿で警察官の格好はしていない。でもこんな時間に訪ねてくるってことは只事ではない。やっぱり警察の人？

警察以外だったら何とかなると思うんだけど……。
とりあえず対策を考えよう。思いついたのは4つほど。

1。ここは2階。窓から飛び降り、逃げて友達の家に避難する。(友達が起きている場合のみ)
2。良い感じの変装をして人違いアピール。(変装した事無いけど)
3。警察だった場合、真っ向勝負を仕掛ける。(指名手配まっしぐら？)
4。素直に話を聞く。(何をされるか分からない)

どれもあまり良い案では無いことは確かだった。

あれ、私かなりヤバいのでは？

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