10.鉢合わせ ページ11
扉越しに蘭と水瀬の話に聞き耳をたてた後、俺はポアロにすかさず電話をした。
[はい、こちら喫茶店ポアロです]
良かった、安室さんが出てくれた。
「もしもし、安室さん今大丈夫？」
[コナンくんかい？何か事件でも？]
「いや、そうじゃなくて。水瀬 葵って人、知ってる？」
さっきよりも小声で聞くと安室さんは声をワントーン低くした。
[……あぁ]
「その人がうちの探偵事務所に、安室さんについて調べてほしいって依頼が来て……」
すると突然、会話中にノイズが混ざり始めた。通信が不安定のようだ。
まさか電波妨害？でも水瀬はそんな機械など何も持っていないように見えたのに。
「あ、安室さん！今さっき僕が言ったこと聞こえ」
しかし彼の返答は聞こえず、ノイズがどんどん酷くなっていきとうとう圏外になってしまった。
「……っ」
おいおいマジかよ。これは会った方が早いな。
俺はスマホをしまうと部屋から出て、水瀬の周りに携帯ジャマーがないか辺りを見回す。
スクバの中にでも入ってる？というか、普通の女子高生がそんな物持ってるか？
いや、今はポアロに行くのが優先だ。
水瀬にあまり怪しまれないように焦らず外へ出ようとドアノブに手をかけると蘭に声をかけられる。
「どこか行くの？」
「うん。友達から電話が来て、遊ぶことになったからちょっと行ってくるね」
***
すぐに部屋から出たコナン君は友達と遊ぶと言って、外へ行ってしまった。
……ジャミングは成功したみたい。話の内容がどこまで進んでたかは分からないけど、まだちゃんと安室さんと話はできてないはず。
あれ、でもそれって私も行った方が良いような？
「そ、そうだ！私、別件でポアロにも用があったんだ！」
手を叩き、私は思い出したように立ち上がる。
「まだ毛利さんのお父さん来てないし、行ってきてもいいかな？」
「え？う、うん。それなら私も一緒に……」
「毛利さんはそこで待ってて！すぐ終わるから！」
そう言いながら駆け足で玄関の方に行った瞬間、ドアノブを回してもいないのに扉が動いた。
「え」
嫌な予感がして反射的に後退った後、目の前の扉が開く。
扉を開けたのは何となく予想していた人物。
まずいっ……！せめて隠れたい！
そう思ったときにはもう遅く、私の前には安室さんが立っていた。
「おや、葵さんじゃないですか。奇遇ですね！」
彼はそれはまぁ100点満点の笑顔を見せた。
「＿＿＿＿＿探偵事務所に用がおありで？」
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星空ブリキ(プロフ) - このお話めっっっっっちゃだいすきです！！！！！！！ (2023年3月7日 22時) (
レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 颯さん» わざわざコメントありがとうございます！！なるほど、普通に文にするのもありですよね、参考にさせていただきます！！ (2021年2月25日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - 2章のタイトルちょっと思いついたんですけど、監視対象が見た純黒の悪夢とかどうですかね。参考程度にどうぞ (2021年2月25日 19時) (レス) id: e2ffa37dcb (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 莉咲さん» タイトルが魅力的だなんてとても嬉しいです！！二時間も時間を使って見つけてくださりありがとうございます！！( ´;ﾟ;∀;ﾟ;) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 。。。さん» わあああ！わざわざコメントありがとうございます！(*^▽^*) (2020年11月26日 21時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よもぎもち | 作成日時：2020年4月12日 16時
