60.頭上注意 ページ24
その後、私はコナン君と手分けして観覧車内部で安室を探していた。
「安室さんがいるったって……この辺りいなさそうなんだけど」
コナン君と距離をとり、見られていないことを確認すると階段を使わず柵に飛び乗って磁力でぐんぐんと上へ跳んでいく。
内部だと私のレーダーにも生命の反応なし……ってことはもっと遠くにいるのかな。
辺りを見回していると頭上の方で何かがぶつかる金属音が響き、反射的に上を見上げると視界に人の背中が迫ってきていた。
「うわっ!?」
真上から人が落ちてきていることに驚き、ぎょっとしながらも後ろに下がって何とか躱すと目の前で勢いよく降ってきた人が背中を打った。響いた音が鈍い。
……うわ、痛そう。避けたの私だけど。ていうかもしやこの人観覧車の上から落ちてきた?
声をかけようと彼に近づくとボロボロだが金髪に褐色肌の容姿に気づく。
「あれ、もしかして安室さ」
すると今度は背後にも誰かが落ちた音が響く。思わず振り向くと黒いニット帽……この人にも見覚えがある、赤井秀一さんがいた。彼の体にも傷がついていた。
「!昨日ぶりだな、お嬢さん」
「えっ、どうも?」
そういえばコナン君が言っていた安室さん以外に頼れる人って赤井さんだったって事?ていうか何で2人して傷負ってるわけ?こんなところで一体何してるの?
状況がよく分からず、混乱していると安室さんが立ち上がり赤井さんを見据えて構えた。所謂戦闘態勢。
「水瀬そこをどけ。第2ラウンドといきましょうよ」
「は、え?」
その言葉にポカンとする私は完全に置いてけぼりだった。
彼の言葉を聞き、赤井さんは舌打ちしながらも構える。
この人達まさか、観覧車に爆弾が仕掛けられてること知らないの!?2人で戦う為にここにいるって訳じゃないよね!?
「え、ちょっと!爆弾あるんだからそんなの後にしてよ!」
「「爆弾?」」
声を揃えて聞く彼らに呆れそうになる。
うわ、ホントに知らないっぽいな。
私がさっきコナン君と話していたことを説明しようとすると下の階から彼の声が響いた。
「もしかしてそこにいる!?大変なんだ!奴らはキュラソーの奪還に成功したら、爆弾でこの観覧車ごと全てを吹き飛ばすつもりだよ!
お願いだ、仕掛けてくる前に爆弾を解除しとかないと!」
彼の必死の声に2人は戦うのをやめ、3人で下の階へ向かうことになった。
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秋海(プロフ) - ありがとうございます…! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - 秋海さん» ありがとうございます!!!夢主ちゃん描いてくださったんですか!?自作発言などなければ基本的に載せていただいて大丈夫です! (2021年8月8日 19時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
秋海(プロフ) - 作品とても面白いです!!夢主ちゃんが可愛かったので描いてみたんですが、見て頂きたいので自分の作品の方で載せても良いですか…? (2021年8月8日 18時) (レス) id: 628fc0211f (このIDを非表示/違反報告)
よもぎもち(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます、白いカードのシルエットのことでしょうか?そうです降谷さんです、合っていますよ!! (2021年8月5日 16時) (レス) id: 2b1ed576a3 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - あの、ホーム画?イメ画?のシルエットになってるイラストって、降谷さんですかね。?!((((違ったら全力逃走 (2021年8月5日 5時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よもぎもち | 作成日時:2021年3月2日 17時