【暗殺教室】小さき過去を弾に込めようか。【イナGO】 (ページ12)

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Game 11 ページ12

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霧野「Aさんはどうでしたか、転校先」

「え！？う、うん……そうだね……」

どうしよう、なんて言おう……
暗殺のことは言っちゃダメだから、それを抜きで言うとなると……

「個性の塊、って感じかな」

霧野「へえ……良いですね。さっきいた人もそういうことですよね？」

「え、あぁ磯貝君か……彼はクラス委員だからね、良い人だよ」

霧野「でもだからってわざわざ律儀に最寄りまで送っていくとか……ムカつく。それに普通なら女子のクラス委員も居ますよね？何で男子委員に送ってもらってるんですか……」

「まあ色々とね……」

霧野「色々って？」

おうふ
今日は突っ込んでくるなあ……多分怒ってるんだろうけど……

「まあ長くなっちゃうから細かいことはまた今度。それより霧野君は明日も朝練でしょ？」

霧野「別に……あるっちゃあありますけど」

「じゃあ早く帰らないと。親御さんが心配するしね。どちらにせよ選手にとって健康管理は不可欠なんだから」

霧野「……分かりましたよ、でもその代わりと言ってはアレですが……」

「ん？」

霧野「先輩のこと、抱き締めさせてほしいです……駄目ですか？」

私より身長高いくせに、こういうときだけ可愛く見えてくる
こういうのが彼のずるいところだ

「……少しだけだよ」

こんな風に許してしまう私も大概かもしれない

なんて、口が裂けても言えないし言いたくもない

霧野「Aさんの体温、丁度いいですね……抱き枕にしたい」

「そういうのは付き合ってる人同士がやるもんでしょ」

霧野「絶対に落としてやります。もう一度振り向かせるんです」

「ははっ、それは楽しみだなぁ」

正直今恋愛的な意味で好きな人がいるかと聞かれたら「NO」と答えるのが正しいだろう

しかし彼、彼らが私にとって特別な存在であることは事実
恋愛とかそういうのではなく、「仲間」として

だから現時点で、彼の想いに応えるのは難しい
しかも仲間内で大変なときなのだから

「……ほら、帰るよ」

霧野「……はい」

そっと離れると、彼はまだ物足りなさそうな顔をしていた

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そんな彼の後ろの木から黄色い生物が見え隠れしていて、
なおかつ「柳本さんは年下受けが良い……これは良いネタですねぇ」と聴こえたのは気のせいだと信じたい