忌血の巫女【狗巻棘】

※十七話 ページ20

2人とも寝る支度を済ませてベッドに潜りこむ
恥ずかしくはあったがお互い折れなかった結果なのだと2人とも諦めていた


気まずい空気が流れる中狗巻はスマホを取り出した何やら打ち込み始めた
それを結乃に見せる


狗【今話聞いてもいい？】


｢うん、いいよ。なんでも聞いて｣


狗【忌血、覚えてない？】


｢なん……で……｣


狗【実は君と昔1度だけあったことがあるんだ、その時に聞かせてもらった。結乃はきっと覚えてないかもしれないけれど】


狗【結乃が今日僕の部屋で見つけた木箱には昔結乃に貰った組紐が入っているんだ】



結乃はうつらうつらと断片的にではあるが思い出して来ていた
だが昔会ったあの少年が狗巻だとはこれまで微塵も思っていなかっただけに実感もわかなかった


狗【今日結乃が呪霊に身体を貫かれて結乃は死んだと思った……けど生きていた、これってどうして？その後も何回も死ぬような攻撃受けていたよね？】


｢それはね……私の後天的な体質のせいなの。触ったら溶けてしまう、これは私の霊力によるところだから先天的な体質なの、でもこの不死の能力は幼い頃食べた人魚とクダンの肉が原因なの｣


そういいぽつりぽつりと話し出した


｢私の家は忌血の一族で村人たちからも蔑まれていた、そんな村人たちから解放されるために私の親たちは子ども達に人魚の不死とクダンの予言の能力をあてがわせたの、でも｣


結乃はいっそう暗い顔をして言い放った







｢私以外全員死んだわ｣

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