私の口は喋らなくていい事を喋るのが上手らしい*2部【名探偵コナン/トリップ】

73話 ページ32

安室side

朝4時、電話が鳴った


こんなはた迷惑な時間にかけてくるのは組織しかないだろう


そう思いながらまだ眠い頭を無理やり起こし携帯を取ると電話に出る


「…はい」


「おはようバーボン」


「…ベルモットですか」


画面越しの彼女はあら、誰からかも見ないで出たの？なんて言いながらクスクス笑った


「…何の用事ですか？」

「呼び出しよ、ジンからの」


…直接言えばいいものを。

なんでジンはこの人を経由するんだ…？


「分かりました、時間と場所は？」

体を起こし出掛ける準備を整えながら予定を聞いていき、電話を切った

…あぁ、Aさんに書き置きしていかなければ何をしでかすか分からないな


唐突にそう思い、適当な白い紙にペンを走らせテーブルの上、Aさんがいつも座る定位置に置いた


…気付くよな？


そんな心配をしつつ何となく彼女が寝ている部屋へ向かい扉を開け中に入ると

彼女は静かな寝息を立てながら眠っていた



起こして伝えるわけにもいかないので気付いてもらうしかないな…まあそのうち気付くだろう

静かに扉を閉めると玄関に向かい靴を履いて扉を開けようとして少し立ち止まる


「…いってきます」

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