Midnight Library【BTS】 (ページ8)

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🐹×ストーカー×狂（１）ページ8

『はぁ〜疲れたなぁ』

バイトの帰り道。少し肌寒い夜の道を1人帰る。

今日は本当に最悪だった。頭のおかしいクレーマーにあたって散々だった...。

『バイト仲間はみんないい子で大好きなんだけどな...お金を稼ぐって大変なんだな …』

改めてお金を稼ぐ大変さと、向いてると思っていた接客業が向いてないんじゃないかというショックと、この先何十年も働かなければならないことへの憂鬱さと不安と、、、色々な負の感情が入り交じってとぼとぼ帰宅していると

？｢遅くまでお疲れ様｣

後ろから声が聞こえた。
男性だということは分かったけど、こんな夜道に背後から聞こえたにも関わらず、どこか温かみがあって、心地よくて...思わず振り返ってしまった。

？｢今日も疲れたでしょ？頑張ってて偉いね｣

『？私に言ってますか？どなたですか？』

？｢まーたまたぁ、冗談言っちゃって。あ！もしかして最近会いに行けてなかったから拗ねてんの？かわいいね｣

『いやホントに...あ！もしかして、ソクジンさんですか？』

ジ｢ヤー！！Aの演技は女優級だね...一瞬本気で忘れられたかと思ったもんね｣

最初は暗くてよく分からなかったが、声をかけてきたのはバイト先にお客さんとして来るソクジンさんだった。常連とまではいかないけど定期的に来るお客さんで、私がレジに入っている時間帯に来ることが多いからすっかり顔なじみになった。ソクジンさんはとっても綺麗な顔立ちにスタイルも抜群なので、平凡な私からすればとても近寄り難いけど、気さくな性格で会う度に私に話しかけてくれた。

『お久しぶりです！お仕事帰りですか？』

ソクジンさんだと分かってすっかり安心し、ほっと胸をおろす。

ジ｢そうそう。ここんとこ忙しくってさ、お店にも随分行けてないもんね...3ヶ月くらい？｣

『それぐらい経ちますかね …時の流れは早いですね』

ジ｢本当だよね〜、特に9月に入ってから年末までは尚更早く感じるよ｣

『！確かに！それすっごい分かります！！』

ジ｢ははっ、そんなに共感してくれて嬉しいよ。やっぱりAと話すのは本当に楽しいな。すごく癒される。Aが僕の救いだ｣

えーなんですかそれ笑とツッコもうとソクジンさんの方を向くと、妖艶とも言えるべき笑みをこちらに向けていた。

『っ、』

あまりにも綺麗で、かっこよくて、言葉が出てこない。何か、何か話題を...会話を繋げないと、、、あれ？

『ソクジンさん、何で私の名前知ってるんですか？』