Midnight Library【BTS】 (ページ22)

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🐰×同級生×狡猾（７）ページ22

グ「A、あいつらはここまで調べてあるからAはこの参考文献を使ってまとめておいてくれる？」

『うん、分かった。参考文献まで…いつもありがとう』

グ「いえいえ、それと、、、はいこれ！この前興味ありそうだった企画展のチケット。予定空いてる日に一緒に行こう！」

『え！？この間ちょっとポスター見てただけなのに…よく分かったね、すごい…』

グ「Aが分かりやすいんだよ(笑)」

ついこの前まで敬語とタメ語が入り混じった喋り方だった私たちも今ではすっかりタメ語なのはもちろん、名前も呼び捨てにするほど距離が縮まった。
それは驚くほど趣味が合ったことが要因の一つだと思う。美術も音楽も、映画も食もそのほとんどの好みがこんなに合ったのはきっとグクが初めてだ。それにグクはいつも私にとって気分の良いことを言ってくれる。すべてを肯定してくれる。正直最初は講義の課題の為だけに利用しようとしていたけれど、こんなにかっこよくて優しくて気の合うグクに私はだんだん惹かれていった。

でも、、、最近何かがおかしい。

グ「ねぇ、Aってば！…聞いてる？」

『え？あぁ、ごめん何の話だっけ？』

グ「だから明日は予定空いてるかって聞いてるの。この企画展、明日見にいこうよ」

『…明日』

最近、グクと会わなかった日はいつだったっけ。思い出せない。ずーっと一緒。あれ？この間は１年生からの友達たちと出かける約束してたよね？前から約束してた高校の友達との映画鑑賞はどうなったっけ？後輩と遊びに行く約束は？ホソクさんとお兄ちゃんとご飯食べに行く約束は？
…そうだ、全部グクと行ったんだ。

グ「何時に集合にする？駅前待ち合わせでいいよね？」

どんどん話を進めていくグク。私が行けるって決めつけているみたい。

『ごめんグク、明日はいけない』

グ「…いつもバイトはない曜日だよね？なんで？」

あれ？なにこの悪寒。明らかにいつものグクと違う。

『…シフト入ってた人が体調悪くなっちゃって、急遽ね』

嘘をついてしまった。予定なんかない、でもこのモヤモヤを抱えたままグクと出かけるのは違うと思った。

グ「…ふーん、それAが出なきゃだめなの？」

『うん、もう出れますって言っちゃったからね』

グ「…分かった、今回は諦めるよ。あーあ、せっかくAと企画展活行きたかったのに」

よかった。いつものグクだ。

『…ごめんね。また今度行こ？ね？あ！もうバイトの時間だ、じゃあまたね』