6.生物委員会の活動日 ページ8
さて。私が編入してから数週間。
段々、慣れてきた頃だ。
委員会は作法委員会…ではなく、生物委員会に入ることとなった。
三年生の後輩、伊賀崎孫兵の毒蛇のジュンコを見た瞬間、生物委員会にはいると決めたのだ。
とてもとても可愛らしいジュンコ。
孫兵が羨ましい。
そして、今日は生物委員会の活動日！
鼻唄を歌いながら、みんなで裏々山へと向かった。
一年い組上ノ島一平。
一年ろ組初島孫次郎。
一年は組佐武虎若、夢前三治郎。
三年い組伊賀崎孫兵。
五年ろ組竹谷八左ヱ門先輩。
とまぁ、生物委員会には(竹谷先輩を除いて)後輩が多いのである。
「竹谷先輩、ラクダムシです！」
「おほー！珍しいな！さすが、Aだな！」
「う、ありがとうございます…」
ぐしゃぐしゃと、乱暴に、だけど優しく頭を撫でてくれた。
めっちゃくちゃ嬉しいです！
でも、子供扱いされてるのは少し頂けない。
「竹谷先輩…、子供扱いは駄目です！」
「いいじゃないか」
「私はそんなんじゃ…ひっ！？」
竹谷先輩に抗議しようとしたら、背中に何かが這っていて、先輩に抱きついてしまった。
しょうがないじゃない！
なんか…ゾワゾワするんだよ！
「おいA！当たっ──」
「たけ、やせんぱい…！なんか、背中がゾワゾワします！」
「はぁ…！？……っていっても、どうすれば良いんだ？」
「見てください！お願いします！」
「……文句は言うなよ？」
「はい…っ」
竹谷先輩は私の服の中に手を入れた。
少し温かい竹谷先輩の手は、気持ち良かった。
「おっ？これか…」
「ふっ…」
「取れたぞ。蛇だ」
「ありがとうございます…。その、すみませんでした」
「いや、別に…」
そうして、私たちは気まずい空気のまま、活動を終えた。
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作者名：もちもち | 作成日時：2019年11月30日 7時
