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Your side
「ごちそうさまでした。」
涼介くんはわたしがお粥を食べてる間わたしの足元あたりに腰掛けていた。
「ほんと迷惑かけちゃってごめんね、、もう始発も動いてるしわたし帰るね。」
ベッドから立ち上がった。
と、目の前がぼやけてよろける。
その時、ふんわりと包まれる感覚。
視界がひらけて、
目の前に涼介くんの顔。
涼介「そんな急がなくても。今病み上がりみたいな感じでしょ？」
見透かされてる。
彼の両腕を掴んで向かい合わせ。
触らなければ分からなかったその筋肉質な体に改めて男の人を感じる。
涼介「ちゃんとお家までお送りしますよお嬢さん。」
頭にポンポンと手を置いて微笑む彼にまた熱が上がりそうで恥ずかしくて。
「ありがとう。」
俯いて答えた。
仕事行くついでに車で送ってくれるっていう涼介くんのお言葉に甘えて、少し横になったけど眠れなくて。
トイレを借りようと部屋を出た。
リビングに向かうとソファでテレビを見る涼介くんがいた。
「涼介くん、お手洗い借りてもいいかな？」
シャワーしてたのかな。髪が濡れてる。
涼介「あっもう大丈夫なの？」
「うん。大丈夫！ありがとう。」
涼介「よかった。そこ出て右がトイレ。」
バスルームから香るムスクが混ざったようなシャンプーのいい匂い。
はぁ、わたし男の人の家で何やってるんだろ。
リビングに戻ると、
涼介「Aちゃんシャワーあびる？昨日すごい汗かいたでしょ。」
A「え、あの、もしかしてわたし臭う？」
少し眠そうだった彼の目が大きく見開いて、
綺麗に口角が上がったわたしの好きな笑顔。
涼介「ははは。全然臭わないよ。さっぱりしたいかなって思って。」
「、、、ぢゃあお借りしようかな。」
涼介「どうぞ。こっち。」
ソファから立った涼介くんの肩にはバスタオルがかかってて、ほんとにさっきシャワーしたことがわかった。
タオルを出してもらって、
涼介「シャンプーとか適当に使ってね。」
そういって彼はバスルームから出て行った。
シャワーの後洗面台で気になるものを見つけてしまう。
男性のものとは思えないデザインのスキンケアセット。
胸がズキズキ痛む。
そうか。
あんなにかっこいいんだもん。
いるよね、彼女。
自分が落ち込んでいることに彼への気持ちを気づかされる。
「好きに、、なりかけてたのかな。」
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作者名：mani | 作成日時：2019年1月11日 22時
