ゲタ吉とデート ページ5
田中くんからの一つ目のお願いで、デートをする事になった訳だが。
「田中くん、くっつくか美人見るか、どっちかにしてくれない？」
「やだナァAさん、ぼくがAさん以外を見るわけないじゃないですか。」
そう、彼は生来の美人好き。
美人を見る度立ち止まってはジーッと見つめるので、くっつかれている私まで止まらなくてはいけなくなる。
デートしたいって言ったのは彼なのに、これではデートもへったくれもない。
「ねえ、帰っていい？」
「え！？ダメですヨ！デートしてくれるって言ったじゃないですか！」
「いや、その割には美人に釘付けじゃん。私要らなくない？」
「要ります！ゴメンナサイ！もうしないんで帰らないで！」
意図的だったのか無意識だったのかは分からないが、土下座する勢いで謝られたので、取り敢えずまだ残る事にして、入る予定であった喫茶店に入る事になった。
喫茶店に入り、まず飲み物を頼んだ。
田中くんはミックスジュースで、私は果汁30%くらいのオレンジジュース。
オレンジジュースは程よい甘さで、酸っぱさが少なくて飲みやすい。
たまになら来て飲んでもいいかななんて考えていると、前から物欲しそうな視線を感じた。
「そのオレンジジュース、美味しそうですネ。」
「…飲みたいの？」
「飲みたいと言うよりかは、Aさんが飲んでるから美味しそうに見えるって言うかァ。」
「何だそれ。」
訳の分からない事を言われ、少し怪訝な顔をしたが一切気にせず、物欲しそうな顔をする田中くん。
私は仕方なく、ストローを差し替えて田中くんに渡した。
すると田中くんは不満そうな顔をして、新しく差し替えたストローをそっと取った。
「あ、折角変えてあげたのに…。」
「その心遣いには凄く感謝しますが、ぼくは君の手にあるそのストローが目当てなんですヨ。」
「それはお願いですか？」
「そんな殺生な…。無償じゃダメですか？」
「ダメですね。」
酷い酷いと嘆く田中くんを横に、私は店員さんにパンケーキを頼んだ。
パンケーキが届くと、田中くんは何かを思い付いた様で、満面の笑みを浮かべて此方に言ってきた。
「お願い、いいですか？」
「どうぞ。」
「そのパンケーキ一枚、ぼくにあーんしてください！」
「え、一枚？」
元々分けるつもりではいたが、まさか食べさせろと言うとは思わなかった。
決してあげるのが惜しい訳ではないが、食べさせるなんて疲れる。
しかしお願いなので、私は渋々彼に食べさせる事にした。
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ミネ丸(プロフ) - ルーシュ1101さん» ルーシュ1101さん、読んでくださりありがとうございます！遅めの更新かもしれませんが、飽きずに待っていてくださると嬉しいです！ (2月21日 3時) (
レス) id: 8755400abf (このIDを非表示/違反報告)
ルーシュ1101(プロフ) - 最近〓くんにハマったばっかりなので〓くんの小説で更新されているものがあって凄く嬉しいです！！！これからも更新頑張ってください！！ (2月20日 18時) (レス) @page5 id: e241173cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミネ丸 | 作成日時：2024年2月3日 4時
