ゲタ吉と彼女(仮) ページ14
「ゲタ吉くん…！」
丁度いいところにゲタ吉くんが来てくれて、私は安堵で彼を呼んだ。
これ以上、そこの情けない格好の男の面倒は見きれない。
「おい、ねずみ男！俺の彼女に何迷惑かけてるんだ！Aちゃんが困ってるじゃないか！」
「あ、本当に知り合いだったんだ。」
あまりに彼が胡散臭い為、知り合いだって事は信じていなかったのだが、ゲタ吉くんが簡単に彼の名を呼んだところで私がそう呟くと、ねずみ男さんは「信じてなかったのかよ！」とツッコミを入れた。
「あと、彼女じゃない。」
「あ、気付きました？」
「そもそも彼がこうなったの、ゲタ吉くんが嘘言ったからだからね？」
「ぼく、本当の事しか言ってませんよ？」
「嘘つくな。」
息を吐くように嘘をつく彼に、私は呆れて溜め息をついた。
そんなポンポンと嘘つかれると、此方が迷惑被るのだが。
「嘘、彼女じゃないの？」
「先程も言いましたよね？いつまで続けるんですか。」
場違いな事を言い出すねずみ男さんにも、私は思わず溜め息をついていた。
此処にいると飽きはしない。
だが、呆れてばかりで幸せが逃げそうだ。
それよりも私が此処に来た目的は、ゲタ吉くんの様子を見る為だけだったので、任務が終わった私は席を立って帰ろうとしたが、彼に止められた。
「あ、待って、そういえばAちゃん何で此処に居るんですか？まさか、ねずみ男に浮気を…！？」
「違う。今日は珍しく君が家に来ないから、ちょっと心配で」
「え？ぼくの事が心配で来てくれたんですか！？嬉しい！」
私が言い終わるより先に、彼は心配してくれたという嬉しさで私に抱きついてきた。
「俺の前でイチャつくな！外行ってやれ！」
「お前が外行けよ！此処は俺とAちゃんの愛の巣だぞ！」
「違うから。君と君のお父さんの家でしょ。あ、そういえば君のお父さんは？」
私がそう言うと彼らは口篭った。
私が何か不味い事でも言ったのだろうか。
「二人で出掛けてるのかと思ったら、ゲタ吉くん一人で帰ってきたから。」
「と、父さんはちょっと買い物に行ってるんですヨ。ぼくはこの間みたいに妖怪退治を…。」
「成程、別々に出掛けてたのか。」
「そ、そうそう！」
焦った様に語る彼らに、何かあると思いながらも敢えて追求はせず、私はお暇する事にした。
「じゃあ私は帰ります。お茶、ありがとうございました。」
「明日は行きますから！」
「うん。」
来るなとは言えず、私は適当に返事をして彼らの家を去った。
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ミネ丸(プロフ) - ルーシュ1101さん» ルーシュ1101さん、読んでくださりありがとうございます！遅めの更新かもしれませんが、飽きずに待っていてくださると嬉しいです！ (2月21日 3時) (
レス) id: 8755400abf (このIDを非表示/違反報告)
ルーシュ1101(プロフ) - 最近〓くんにハマったばっかりなので〓くんの小説で更新されているものがあって凄く嬉しいです！！！これからも更新頑張ってください！！ (2月20日 18時) (レス) @page5 id: e241173cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミネ丸 | 作成日時：2024年2月3日 4時
