ゲタ吉とねずみ男 ページ13
「はい、お茶。」
「あ、どうも。」
彼によってちゃぶ台の前に座らされ、お茶を出してもらった。
確認だけしてすぐに帰ろうとしたのに、なぜこうなる。
「で、お嬢さんのお名前は？」
「あ、えっと、Aです。よ、よろしく…？」
「Aちゃん…あ！ゲタ吉のガールフレンドか！」
「違います。」
彼の言葉に即座に否定を入れれば、彼は「え、違うの？」という顔をされた。
何故ガールフレンドと言おうとしたが、この間この家に来た時にゲタ吉くんが平気で嘘ついていたのを思い出し、私は口を閉じた。
「ゲタ吉が俺と会う度にAちゃんの話をするんだが、彼奴Aちゃんは俺のガールフレンドだって、この間なんか熱烈なハグをもらったって言ってたけど…。」
「違います。私は彼の友達であり、クラスメイトです。」
「あぁ、そう。」
彼は、納得したようなしてないような声色で返事をすると、お茶を一口啜った。
それはそうとゲタ吉くん、何誤解のある言い方してるんだ。
熱烈なハグって、あれは君がお願いしたからであって…。
それはそうと、何故平気で嘘をつくんだ。
そう心の中で彼に文句を言っていると、ねずみ男さんがまた口を開く。
「それより、此処には何用でやってきたの？」
「いつもは無断でやってくるのに、今日は来なかったから、少し心配で見に来ただけです。」
「ふーん？やっぱりガールフレ」
「違います。」
私の言葉を無視して彼は続ける。
「それより！こんなカワイ子ちゃんに心配させて何やってるんだ彼奴は！くっ、羨ましい！」
「落ち着いてください。」
「これが落ち着けるかー！彼奴、こんなカワイ子ちゃんをガールフレンドに…｡クソっ！」
ダメだこれ。
この人面倒臭いな。
違うって言ってるのにガールフレンドって言葉が頭から抜けてない。
そんな事を思ってるとも露知らず、目の前の彼はまだ続ける。
「そもそも彼奴が女に恵まれ始めたのは、タレント女優のユリ子と付き合い始めてからだ！数日で別れたけど、それなのに妙にご機嫌な顔してると思ったら次はAちゃんと付き合ってるって？アホか！やる事がクズのそれだ！彼奴はクズだ！妖怪女たらしの浮気性に改名した方がいい！」
「何で俺はモテないんだー！」と最後に言い放って、彼は膝から崩れ落ちた。
そんなの私が知るわけないが、取り敢えず大量の不満を吐いたことで落ち着いたというか意気消沈したようで、彼は情けない格好のまま動かない。
「誰が女たらしの浮気性だって？」
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ミネ丸(プロフ) - ルーシュ1101さん» ルーシュ1101さん、読んでくださりありがとうございます！遅めの更新かもしれませんが、飽きずに待っていてくださると嬉しいです！ (2月21日 3時) (
レス) id: 8755400abf (このIDを非表示/違反報告)
ルーシュ1101(プロフ) - 最近〓くんにハマったばっかりなので〓くんの小説で更新されているものがあって凄く嬉しいです！！！これからも更新頑張ってください！！ (2月20日 18時) (レス) @page5 id: e241173cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミネ丸 | 作成日時：2024年2月3日 4時
