ゲタ吉と正体 ページ11
それは、ゲタ吉くんとデートをした1週間後くらいの事。
私には共に遊ぶ友達等いないので、一人図書館に行って帰ってる時だった。
夕方くらいの事だったと思う。
暑い日差しには当たりたくなくて、日陰のある路地裏の方を歩いていたのがいけなかった。
後ろで物音がして振り返ると、そこには神主が着る様な服を着た大男が立っている。
男はこちらを見てニヤリと笑うと、私の腕を掴んで闇の方へと歩き出した。
「ちょ、何するんですか…！」
掴まれた腕を離そうとするも、大男相手では敵う筈もないが抵抗しながらも、何処か諦めて着いて行くしかないかと思い始めてた時だった。
「伏せて！」
そう声が聞こえ戸惑いながらも声に従うと、「髪の毛針！」という声と共に後ろから針の様なものが飛んできた。
針は大男を攻撃し、効いたのか効いてないのかは分からないが、男は悔しそうな顔をして闇の中へと消え去った。
「クソ、逃げられた…！あ、大丈夫ですか…？」
私を助けてくれたであろう人は、悔しそうな声で一言そう言うと、私に心配の声をかけてくれた。
その声に答えようと顔を上げれば、そこにはゲタ吉くんがいるではないか。
「ゲタ吉くん…？」
「え、Aちゃん？！どうしてここに…あ！全部、見ちゃいました…？」
まるで浮気を見られて狼狽える男の様に、彼は言った。
私が見ると、何か不味かったのだろうか。
取り敢えず、助けてくれたみたいなので、お礼を言う。
「見てはないけど、助けてくれたのは分かる。ありがとう。ゲタ吉くんが来なかったら私、連れ去られてたかも。」
「あぁ、いえ、無事で良かったです。でもまだ、Aちゃんにはバレたくなかったな…。」
「何が？君が人間じゃない事？」
「分かってるのに聞いてくるのは嫌味ですか？」
「…ごめん。」
嫌味のつもりはなかったが、彼がどことなく不機嫌なので一応謝った。
何となくそんな気はしてたし、彼の正体を知ったところで今更な感じがしただけで特に驚く様子がない私に、彼は不安そうな声で聞いてくる。
「軽蔑、しないんですか？」
「軽蔑？なんで？」
「ぼく、君に隠し事してたんですよ？」
「誰にでも隠したい事はあるし、そこまで気にする必要ないと思うよ。君が人間だろうがそうでなかろうが、私にはあまり関係ないし。それに、正体を隠すのは理由があるからだろうし、これは嘘というより防衛じゃないかな。」
私がそう言うと、彼は泣きそうな顔をして言った。
「ありがとう、ございます。」
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ミネ丸(プロフ) - ルーシュ1101さん» ルーシュ1101さん、読んでくださりありがとうございます！遅めの更新かもしれませんが、飽きずに待っていてくださると嬉しいです！ (2月21日 3時) (
レス) id: 8755400abf (このIDを非表示/違反報告)
ルーシュ1101(プロフ) - 最近〓くんにハマったばっかりなので〓くんの小説で更新されているものがあって凄く嬉しいです！！！これからも更新頑張ってください！！ (2月20日 18時) (レス) @page5 id: e241173cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミネ丸 | 作成日時：2024年2月3日 4時
