13.トラウマ ページ14
「ごめん…ごめん…トニー」
涙が溢れ、自分の嫌な記憶が蘇る
私と一緒にいると、必ず誰かが傷つく
…いや、今回は"傷つく"なんて程度じゃない。
地球の市民の希望が、今私の手で失われているんだ
なんでこんなに長く生きてるんだろう。
私なんか消えてしまえばいいのに。
今はそんなこと考える状況じゃないのに頭に次々とそんなことが浮かんでくる
…ふと、自分の頬に手が添えられた
「わかってる。君がやったんじゃない」
腹部をもう片方の手で抑えながらトニーが言った
今までこんな顔見たことないというほどに彼の顔は穏やかだった
「とどめをさせ」
「いやだ!」
再びサノスの洗脳が襲ってくるがなんとか抵抗する
もうトニーは死ぬ覚悟ができているように見えるが、絶対にそんなことはさせない
「お前がやらないのなら私がやる」
サノスがトニーに近づき、頭に手を置く
「やめて!」と私が言う前にドクターが声を上げた
「タイムストーンはくれてやろう」
そのありえない言葉にサノスも驚いていた
だかすぐにまた不気味に笑い出した
「偽物はなしだ」
「ああ。本物を渡そう。だが、2人は見逃してやれ」
ドクターは作戦会議中にタイムストーンが危険な状態になったら皆に構わず逃げると言っていた
なのに、なんで…
「…いいだろう」
サノスは了解し、ドクターがタイムストーンを渡した
タイムストーンをガントレットにはめるとサノスに力がみなぎるのが私でも感じた
「お前がいれば完璧なはずだったがタイムストーンが手に入った今、必要ないな」
「さっさと消えて」
「まあ、いずれ宇宙の人口の半分は消える。あとはマインドストーンだけだ」
マインドストーン
その言葉を聞いて思い出した
スティーブ達が危ない…!
ただでさえあの大群を相手にしてるのにサノスが来たらさすがにヴィジョンは守れない
「待って!」
追いかけようとしたが、後からスターロードが飛び出してきた
銃を撃って飛んでいくがサノスは黒い煙に包まれて消えてしまった
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