星屑革命 Yugo.K ページ7
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大きな望遠鏡と一眼レフを持って、午前ニ時に向かうのはこの街で一番見晴らしの良い高台。
今日は何百年に一度しか見られない流星群が観測できる日だった。
高台の天辺に着くや否や望遠鏡をセットしてレンズの中を覗き込む。
雲ひとつない快晴で星がよく見える夜だった。
「…あれ？Aさん？」
突然声をかけられて、驚いて振り向くと、そこにはクラスメイトの�眞呂�んがいた。
「あ、�眞呂�ん…」
「うわ〜！すごい本格的な望遠鏡！Aさん天体観測好きなの？」
「う、うん…」
「あ、ごめん、急にテンション高くなっちゃって」
�眞呂�んはいわゆるクラスの人気者で、地味で大人しい私とは正反対の位置にいた。
でも、いつも笑顔で誰にでも平等に優しくて、私みたいな子にも気さくに話しかけてくれる彼に、私は恋をしていた。
「ねぇ、それ覗いてみてもいい？」
「あっ、いいよ！」
急な展開に私は舞い上がって、今にも口から心臓が飛び出でしまいそうだった。
「うおー！すげぇ〜！めちゃめちゃよく見えるね！Aこんな本格的な望遠鏡持ってるってことはさ、よく天体観測してるの？」
「うん、唯一の趣味っていっても過言じゃないかな」
「天体観測が趣味とかめっちゃカッコいいじゃん！」
「�眞呂�んもよく天体観測するの？」
「ううん、俺は今日たまたまテレビで何百年に一度しか見れない流星群が見られるっていうから見なきゃ損かなと思ってはじめて見に来た(笑)」
いつも遠くから眺めていた人気者の彼とこんなにも話せていることが信じられない。夢なんじゃないかとすら思う。
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作者名：哀 | 作成日時：2020年9月15日 2時
