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軍警と殺人鬼と医者と黒猫、誰も望んでいなかった。 ページ6

「んー、何かあっさり終わりましたねぇ…」

「お前何もしてねぇじゃん。」


ツハラエルはそんな事ないですよう、と一人のメイドを抱えていた。

気絶しているだけでまだ死んではいない。

彼女は溜め息を吐いた。


「…お前、新しい人形(・・)か?」


するとツハラエルは幸せそうに笑ってメイドの頬を舐めた。

赤い舌がメイドを支配した様に見えて彼女は一瞬顔を顰めた。


「先輩分かってるなら聞かないで下さいよ、この子目が綺麗だったので。」

「気持ち悪いな。」

「あの軍警ちゃんに縛られてる先輩に言われたくないなぁ。」


ツハラエルはまたケタケタ笑う。

しかし彼女から溢れ出る殺気にすぐに笑いを止める。


「じょーだんですよう…そんなに怒らないで下さいよー。」

「何でお前があの子の事知ってんだよ。」

「…黒猫から聞いたんですよ…」


あの野郎、と彼女は頭をガリガリ掻く。

でもあいつも知らないのに…

きらくるが情報を掴んだか?

それとも、と戦慄する。

それをみた黒猫はぞわりとする。

表情から溢れる殺気に後悔の色を示す。


「だっ、誰だ!?」


少し低めの声がした。

彼女は振り返る。

ツハラエルは一歩後ずさった。

黒猫はこの状況に帰りたくなった。


「軍警か。」

「ひっ…"死神"…!!?」


彼女は知らぬフリをした。

そして、殺そうとはしなかった。

殺せなかった、手が震えてしまっていた。

アストの手も震えていた。


(逃げなきゃ…)

(捕まえなきゃ…)


黒猫が彼女を揺さぶる。


「龍巳!!」

「先輩っ!」


ツハラエルが彼女の手を握って窓から脱出する。

黒猫はアストに微笑みを投げた。


「ごめんね?」

その傷は医者が目を背ける程の…→←その医者はニタニタ笑うがそこには壊れた人形しか居ない。



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龍巳@キチガイ - 一部名前を変えている方もいらっしゃいます、コメント欄で名前を晒すのも止めて下さい。中傷、無断転載も同様です。ルールを守って下さいね。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)
龍巳@キチガイ - 感想はこちらのコメント欄にてお願いします、TwitterのIDを載せたりするのは絶対にやめて下さい、評価は星とTwitterのふぁぼでお願いします。 (2016年10月7日 22時) (レス) id: 3d3a9ea8a1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:龍巳@キチガイ | 作者ホームページ:ホームページの追加は禁じます。  
作成日時:2016年10月6日 22時

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