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美海がいなくなったという騒動から2時間ぐらいたった時、美海は部屋に帰ってきた。
その時にはもう全員が起きており、及川と岩泉が影山と日向の部屋に来ているときだった。
美海「あれ?
...お部屋間違いましたっけ?」
及川達がいることを不思議に思ったのか、美海が部屋から出ようとするのを、入口付近にいた岩泉が止めた。
岩泉「間違ってはねぇぞ。
ただ、俺達がこの部屋に来てるだけだ。」
その言葉に美海は納得したらしく、
「そうですか。」
と言い、部屋の中に入ってきた。
及川「美海ちゃーん、おはよ〜。
ここおいで〜。」
及川が自分の膝の上を指差すと、美海は素直にそこに向かった。
及川「任務お疲れ様〜。」
と及川が頭を撫でながら声をかけると
「ありがとうございます」
と美海は返した。
美海「まだ学園側から外出許可が出てないんですね。」
及川「うん。
お陰で暇すぎるから飛雄ちゃん達の部屋に遊びに来ちゃった。」
岩泉「と言ってもまだ6時だけどな。」
及川「それは飛雄ちゃん達が4時に起こすから暇になっちゃったんじゃん!
あの後眠れなくなっちゃったんだから!!」
日向「すっ、すみませんでした...。」
今は影山が風呂に入っているらしく、この場には日向だけしかいなかった。
及川「あっ!そうだ!!」
何かを思い出したらしい及川が突然大きな声をあげると、それにビックリしたらしい美海がビクッと身体を震わせた。
及川「ごめんごめん。
驚かせる気はなかったんだけど...。
それより、美海ちゃんってお兄ちゃんいるの?」
その問いに美海は?マークを浮かべた。
美海「どうしてですか?」
日向「覚えてないの?
昨日、影山に抱きついて、『お兄ちゃん』って言ってたよ。
だからお兄ちゃんがいるのかなって思ったんだ!」
その言葉に美海は考えるような仕草をし、
「それは影山さんに申し訳ないことをしましたね。
もしかして、今お風呂に入ってるのってそのせいですか...?」
と言った。
及川「うん。まぁそうだね。
まぁ、美海ちゃんが気に病む必要は無いよ。
どうせ走りに行った後にお風呂に入ってた訳だし。
...で?お兄ちゃんいるの?」
及川が美海の顔を覗き込むと、美海はこくんと頷いた。
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作者名:柊海翔 | 作成日時:2020年3月16日 19時