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覗きに関する説教が開始してから1時間後、ようやく説教が終わり、正座をしていた人々は足が痺れ、足を崩していた。
及川「そう言えばさぁ、美海ちゃんとか仁花ちゃんとか雪絵ちゃん、遅くない？」
及川は心配そうにそう言った。
その3人はこの説教が始まる前に、寮の外に出ていたメンバーである。
部屋に戻るにしても、寮に入ってくれば、談話室の前を通ることになるので、帰ってきたかどうかは確認できるはずだった。
しかし、今、談話室の前を通って階段をのぼっていったのは、同室の国見が帰ってこないのを心配して談話室まで降りてきた金田一だけだった。
3人が外に出て行ったのは説教が始まる前であるのだから1時間ほどは経っているわけで、さすがにただの散歩では誤魔化せない時間になっていた。
月島は赤葦に何かを呟いた後、
月島「...何かあったんですかね...。」
と言った。
赤葦「...今の所はあまり分からないけど、白福さんがこんなに遅い時間に、長く2人を外出させると思わないから、何かあったと考えた方がいいでしょうね。
...とりあえず、雀田さんと清水さんは他の戦力になりそうな人を呼んできてください。
木兎さんと及川さんと菅原さんと岩泉さんと松川さんと花巻さんと影山は俺と一緒に来てください。
外に出て、あの3人を探します。
他の人は何があるか分からないので、ここにいてください。
研磨と蛍は雀田さんと清水さんの呼んできた人に説明をお願い。
こっちがやばかったらその人たちに応援を頼むかもしれないから。」
寮の外に出ると、辺りは逆に不自然なほどシーンとしていた。
遅い時間で、普通ならもう外出禁止の時間なのもあり、周りには人っ子一人居ない。
及川「...月が赤いね...。」
空を見上げると、月が赤く、不気味に輝いていた。
赤葦「そうですね。
...影山、菅原さん、3人の位置を探してみてくれませんか？」
菅原と影山が能力を使っている間、他のメンバーは周りから何か来ないか警戒する。
菅原「...居た。
あっちの方！」
菅原が指さしたのは寮の近くにある、林のように木が生い茂る、昼間は生徒からサボり場と呼ばれているような場所である。
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作者名：柊海翔 | 作成日時：2020年3月16日 19時
