Look like Akichan ページ15
【Fragrant olive】
来いっつたら一生懸命付いてくる
真面目で素直で優しいべプシ好きのAが気になる
夏休みン時偶然変なヤツらから助けてやったのが雪菜との初めてだったな
今日も雪菜と一緒に帰る為に急いで筆箱をカバンにしまう
学校辞めようって思ってた時期に雪菜とダチんなれて、その後、福ちゃんに出会えてよかった
おかげで、また打ち込めるモノをまた見つけられたし、【仲間】が出来た
「靖友っ！話しがあるんだけど良いか？」
デブが、声をかけて来る…
「ンだよ新開！」
「ファミレス行こうぜ！」
コイツは訳ワカンねーポーズをする
「パァス、用事あるし！」
顔も合わせずノートをスクバにしまう
「荒北君…用事あったんだ…ごめんなさい…」
デブの影からMy angelがとてもすまなそうな顔を見せた
「雪菜っ！デブと行くのか？」
「期間限定スウィーツを放っとけるほど大人じゃないし…ね…」
コクリと頷き俺を凝視するA…
(…っつ！新開と二人きりにしたくねーナァ…)
立ち入るスキが無くっても、足掻く位…許されんだろ？
「シャーねーなぁ…行ってやんよ！」
Aの肩を抱き寄せ右隣に立ち店へ向かう
「新開、オメェは場所取り行けよ！Aちゃぁんに大っ切なぁ話しがあっから！」
分かったっつってお邪魔虫を店ん中入れるとAちゃぁんに向き直り問い掛ける
「で、なんで…オレな訳ェ？東堂のヤローか鉄仮面にでも頼めよ！」
「寿一と東堂君は節制中だから頼み辛くて…ダメだった？」
ベツに嫌ジャねー。ケド、語尾が僅かに強かったからかAちゃぁんは萎縮しちまった
艶やかな髪の毛が、日暮れに染まる…
手近な金木犀を適当に手折り、アイツに差し出す
「ダメじゃねーからぁ、ビビんねーでいろってのぉ…調子狂う…」
したらスッゲェ嬉しそうなツラして頷いた
なぁ、知ってっかぁ？
金木犀の花言葉はよ…【初恋】だって…
その日、食べたスウィーツはいつもより美味く感じた
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作者名：イナユキ | 作成日時：2015年2月6日 19時
