EP 06 In ページ7
「…」
LINEを開いて、大ちゃんとのトーク画面を見る。
けど、やっぱり既読はついてなくて。
「本当に嫌われちゃったのかな、…」
なんて思って。
"ごめんね、大ちゃん"
とか、
"話したい、"
とか。
つい、送信してしまいそうになる。
でも、そんなことをしてしまえばまた嫌われる、
そういうマイナスな思考が邪魔をして、上手く行動が出来ない。
会いたいのに。
話したい…のに。
「……」
"会って直接謝ったところで、どうなるんだろう"
そんな疑問が頭をよぎる。
大ちゃんは基本、心がすごく広くて、誰に対しても優しくて、なんでも許してくれるけど…
あんな大ちゃんは初めてだったんだ。
光のない目をして、あんなに涙を流すなんて。
…だから、余計。
余計、許してくれない気がした。
でも、このまま何もしなかったら?
"きっと、関係が崩れていくだけだよ"
俺の中のもう一人の俺がそう呟く。
"何もしなかったら、自然消滅でおしまいだね"
って、また。
俺をあざ笑うように囁いた。
「自然、消滅…」
そんな曖昧すぎる終わり方をすれば、今以上に俺の精神状態が酷い状態になる。
それは嫌だし、絶対駄目だ。
けど、俺の心はさっきと全く変わらずで
勇気なんてものは1ミリもない。
「…」
ふと、大ちゃんの笑顔が浮かんだ。
優しくて明るい、太陽みたいな、
…俺だけに向けてくれる笑顔。
このまま何もしなかったら、あの大好きな笑顔は見れなくなる。
そう思うとなんだか悲しくなってきて、ああもうこれは、って。
なんとなく決心が着いた。
「行かなきゃ、」
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IAY(プロフ) - yuriaさん» うわあ、ありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!近々続き出そうと思っているので、ぜひ読んでください!(^^*) (2019年10月26日 16時) (レス) id: 5a1cb53f9c (このIDを非表示/違反報告)
yuria(プロフ) - この作品凄く続きが気になります!これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年10月26日 2時) (レス) id: 30859cc1ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麗逢 | 作成日時:2019年9月24日 19時