彼女は『一応』一般人 (ページ11)

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10話ページ11

怜(私の記憶が合っていれば、彼らはここら辺に居るはず…)

今日は零がバーボンとして個人的に行動する日
実を言うと、私は零にその事でとある人物たちを捜すのを協力してほしいと頼まれた
私も丁度、彼らを一目でも見たかったという事もあり、快く引き受けた

怜(…居た)

そして予想通り、彼らは米花町にあるとある酒屋に居た
彼らの姿を見て胸が苦しくなったが、それに耐え何もないように店内を歩く

?1『勘弁してください、ボス。もう誕生日を祝う歳じゃありませんし』
?2『まあ、そう言うな。みんなで軽く一杯やるだけだから』

そう英語で話しながら酒を選んでいる彼ら
会話からして強面の彼の誕生日を祝うという建前で酒を買いに来たようだ

怜(よかった、私の記憶違いじゃなかったようだな。だったら、なおさらこれを持ってきて正解だった)

私はあるものを彼に渡すために持ってきた
このことは零にも言っていない

怜「あn((?3『ビビッてなんかいないわ!!』っ!?;」(ﾋﾞｸｯ
?3『私たちは組織が焦れて、動き出すのを待っているだけ!!それに、赤井秀一は死んだのよ!もう二度とその名前を出さないで。先に車に戻ってるわね』
?1『あ、はい…』

そう言って彼女が店から出ていく
こんな時に、声をかけてあげる事が出来ない自分が情けない
私はあの仕事を辞めてなかったら
もしこんな姿になってなかったら

怜(彼女のそばに居てあげれたのに…)
?2「おや?どうしたんだい、君」
怜「え」
?1「ここは子供が来る所じゃないよ」
怜「!!;」

声を掛けられ振り向くと、そこに眼鏡をかけた彼と強面の彼
いや、でもこれはこれで好都合か

怜「日本語…話せるの?」
?2「ん?ああ、日常会話ならね」
怜「よかったー。僕、英語話せないからどうやって渡したらいいんだろうって思ってたんだ」

咄嗟に子供の演技をし、あるものを取り出す

怜「はい。これ、キレ―なお姉さんがおじさんにって」
?1「綺麗なお姉さんとは?」
怜「髪の毛が長くて金髪で、肌の色が茶色のお姉さん!」
?1/?2「!?」

そう言うと、驚いた表情をする彼ら
当たり前か、仕事を辞めてから音信不通だったし

?2「そ、その女性はどこへ!?」
怜「わかんない。それ渡されてすぐ車に乗って行っちゃった」

じゃあね、と私は彼らに言い残し店を出て零に連絡を取る

怜「もしもし零?貴方が言ってた人達を見つけた
1人は零が居る方に向かってる。それじゃ」(ﾋﾟｯ

ごめん、ジェームズ、キャメル、そしてジョディ
今はまだ、正体を明かせないんだ