キセキの６人目はオネェ系。【第２Ｑ】

４８話―なんで。 ページ6

AShift


相田「で、何があったの？」

『！……ふふっ。本当リコちゃんは全部お見通しなのね。』

相田「そりゃあね。私に隠し事なんて百年早いわよ。」

ふふん、と腕を組んで決め顔のリコちゃんに、思わず笑みが溢れた。なんて頼もしい監督なんだろう。確かに、彼女になら、相談しても良いかもしれない。

『じゃあ、折角だし聞いてもらおうかしら。』






相田「成る程ね。中学の頃から練習してるんだ、それ。」

『そうなのよ。まぁ、ただ単にアタシの練習不足ってだけかもしれないけど。』

相田「そんな事は無いと思うよ。
だってA君、頑張ってるもん。
個人差があるから気にしない方が良いかもね。

けど、もし原因があるとするなら、私はA君の体がついていけて無いんだと思うな。疲れ溜まってるでしょ。

A君…というかキセキの世代全員がそうだけど、君達は、自分が持ってる才能に体が追いつけてない。
けど、その負荷がかかった状態で練習とか試合をするから尚更。

まぁA君は試合の後とかあんまり疲れてるように見えないし、A君自身も疲れてるって分かってないんじゃない？
そういうのが今のA君の体に出てきてて、思うようにプレーが出来ない、とか。」




『……負荷、ね。』

どれだけの負荷がかかっているのかなんて、今まで考えたことも無かったわ。
目の前の事に集中しすぎて、自分の事なんて後回しにしていたから。



『でも、もうすぐ準決勝だから、どうしても力が入っちゃうのよね。』

そう、今のアタシに休んでいる暇なんて無い。
負けるはずは無いけど、気を抜いていたらいつか何かしらの形で返ってくるから。
それに、ここで負けたくない。



















相田「ん？悪いけど、準決勝にA君は出さないわよ。」



















『………………え？』

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