68話―ぶっ倒れるまで。 ページ27
黒子Shift
日向「いよいよ決勝だな…。」
相田「なーに緊張してんのよ。今更でしょ。というか早く円陣組みなさい。試合始まるでしょ。」
監督に急かされ、とりあえず円陣を組んだ。隣ではA君がまた火神君と言い争っている。ここまで来てまだ喧嘩をするのか、とか心の中で突っ込む。でも、2人の掛け合いに何処か羨ましいと感じてしまう。
日向「お前等…特に白崎!通常運転すぎだろ!もう少し緊張感持てよ…!」
『!?何でアタシが言われてんのよ!元はと言えば大我が原因なんだけど。』
火神「無神経だの煽ってきたのはテメェだろうが!」
『なんですって?えぇ?もういっぺん言ってみなさい。今度こそぶっ飛ばすわよ。』
火神「何度でも言ってやるわ!」
日向「もーいいから落ち着け!何かお前等見てたら緊張してるのが馬鹿馬鹿しくなってきた!
何か今まで色々あったけど、あと1試合!ぶっ倒れるまで全部出し切れ!!」
「「「おうっ!!」」」
無理矢理かけ声を済ませた先輩。これで良かったのか?色々突っ込む事が多すぎる。
でも、この2人の会話を聞くと自然と緊張が解れる感じがした。緊張していないのか、と聞かれると嘘になる。でも、自然と笑みが溢れた。
火神「緊張しねーお前にはこの気持ち分かんねぇだろーな!」
そしてまだ続いていた喧嘩。良い加減終われよ、と流石に、本当に心の底から思った。
『ったく。誰も緊張してないなんて言ってないでしょ。なんなら今のアタシの心臓バックバクよ。なに、聞きたい?鼓膜破れるわよ。破いてやりましょうか。』
火神「お前人の心あったんだな。」
『ったく……何とでも言え。
“決勝”なんて聞いたら誰でも緊張するでしょ。
でも、来ちゃったモンはしょうがない。どうしようもないんだから。
それに、勝てば良い。それだけの話よ。』
「「「!!」」」
A君の一言に、ぴしっと皆の背筋が伸びた。
“勝てば良い”
口にするのは簡単だけど、実際はそう簡単なものじゃない。
けど、彼――A君が言うと、勝てるのではないか、と根拠の無い自信が湧いてくる。
そして、それは僕よりも多くの試合を経験してきたA君だからこそ言える台詞なんだと、改めて実感した。
『相手がキセキの世代だろうが強豪校だろうが、そんなモン気にすることじゃない。
負けるつもりなんて無いんでしょう?
なら、もっと胸張っていけば良いのよ。』
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ヒナ(プロフ) - しゅるさん» コメントへの返信が速すぎて作者驚いてます……そして何度もレスすんません!毎度あざっす! (1月7日 15時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - ヒナさん» あっ…最高主ここに現る…!!!! (1月7日 15時) (レス) id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - しゅるさん» 毎度コメント有り難うございます🍀これからも荒ぶって行きます(( (1月7日 15時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - 荒ぶり白崎くん最高美味しい(( (1月7日 13時) (レス) @page50 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - 三井葵さん» コメント有り難うございます🍀テツ君のキャラが定着してないので作者も怖ってなってます!是非これからも読んで頂けると幸いです✨ (12月1日 17時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日菜 | 作成日時:2023年11月5日 12時