62話―敬意。 ページ20
AShift
相田「出番よ、A君!」
クルッとアタシの方に向きを変え、そう言ったリコちゃん。そしてその言葉に不満そうな大我。
『あら、良いの?この試合、アタシは出さないんじゃなかったかしら。』
相田「……これ以上火神君達の体力を消耗させるのはマズい。だから、つべこべ言わずにレッツゴー!!」
『了解。』
本当は嫌なんだけどねっ、とリコちゃんが一言。まぁ、残り時間も少ないし、体力が削れるなんてこと無いでしょう。
火神「なんっ、俺は!?」
『うるっさいわね。アタシが出るって言ってんだから大人しく待ってなさい。心配しなくてもちゃんと勝つわよ。』
黒子「僕もA君で良いと思います。だから4ファウルの人はすっこんで下さい。」
火神「おい!」
相田「……頼んだわよA君。」
『んふっ、任せなさい。』
きっと今のアタシ、口元緩々だわ。やだ恥ずかしい。
ポジションについて軽く足首を回す。少し観客席が湧いた気がする。やだ照れちゃうじゃない。これは期待に応えないと。
津川「お!やっと登場じゃん。まぁ今更出てきても負け確定だけど。」
『そろそろ黙らないとその口縫い付けるわよ。』
マークは津川。早速お得意の煽りが炸裂。本音が直ぐ出ちゃうタイプだから、アタシを煽ってきてるのか良くわかんないけど。
津川「結局1年生出してくるなんて、やっぱ誠凛の先輩達ってちょっと頼りないねぇ。」
『はぁ。
あのね、先輩には先輩の意地がある。それなら、後輩には後輩の敬意があるの。
これでもアタシだって先輩の事は尊敬してるんだからね。
アタシ、その先輩達の事を悪く言う奴が許せない。というか嫌いよ。
だから、尊敬する先輩達を支える、なんならリードしてあげる為にも、アタシはアンタを倒す!』
誠凛一同「「「!!カッケェ……。」」」
日向「っ!白崎ぃ…!!」
『って、ちょっと順平ちゃん!あと誠凛一同!今ちょーアタシ格好良い所だったんだけど!?折角決め顔してたのに!
…………ま、とりあえずそういう事だから。全力でアンタを潰すわ。覚悟しなさい。』
確かに、テツヤのように姿を消したり、可笑しなパスを出せる訳でもない。
大我のように勢いに任せて突っ込んでいける訳でもない。
光ちゃんや福ちゃん、河っちみたいに皆への気配りが出来る訳でもない。
でも、アタシだってやる時はやる男。
ディフェンスの1人や2人相手に出来なくて何が“キセキの世代”よ。
『絶対に勝つんだから。』
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ヒナ(プロフ) - しゅるさん» コメントへの返信が速すぎて作者驚いてます……そして何度もレスすんません!毎度あざっす! (1月7日 15時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - ヒナさん» あっ…最高主ここに現る…!!!! (1月7日 15時) (レス) id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - しゅるさん» 毎度コメント有り難うございます🍀これからも荒ぶって行きます(( (1月7日 15時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - 荒ぶり白崎くん最高美味しい(( (1月7日 13時) (レス) @page50 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - 三井葵さん» コメント有り難うございます🍀テツ君のキャラが定着してないので作者も怖ってなってます!是非これからも読んで頂けると幸いです✨ (12月1日 17時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日菜 | 作成日時:2023年11月5日 12時