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53話―嫌い。 ページ11

黒子Shift


黒子「火神君は、バスケを嫌いになった事ありますか。僕はあります。そして、A君も。」

火神「嫌いになった事なんか無えよ。」

黒子「そうですか。」

先輩達の言葉を聞き、中学の頃の記憶がフラッシュバックしてきた。バスケを嫌いになったあの頃を。

黒子「理由は違うでしょうけど、先輩達の気持ちは分かります。……好きなモノを嫌いになるのは辛い。」

何もかもに絶望していたA君の顔を、今でも鮮明に覚えている。

あれ程楽しそうにしていた試合を、練習を。

あの頃から一切笑うこと無く、淡々とこなしていたA君を。

僕だってそうだ。

一度バスケを捨てようとした。

もう、関わりたくないと。




黒子「緑間君には過去と今は違うと言いましたが、全く切り離されてる訳じゃない。」

火神「・・・・・。」

黒子「この試合は、先輩達が過去を乗り越える大事な試合だと思うんです。」

火神「……そうだな。」





火神「聞いて良いことか分かんねぇけどよ。」

黒子「はい。」

火神「何でA“も”嫌いになったんだよ。」

少し気まずそうな表情で尋ねてきた火神君。何故、A君も嫌いになったのか…。

火神「お前は何となく察してるけどよ、Aは良く分かんねぇっつーか。別にAはバスケ上手いんだし。」

黒子「それ、僕の事下手って言いたいんですか。」

火神「ちっ、違ーよ!今の言い方は悪かった。」

黒子「わかってます。」

火神「お前みたいに抱え込むタイプじゃ無いだろ、Aって。」

黒子「何言ってるんですか。逆です。むしろ僕以上ですよ。」

火神君からしてみれば、A君は抱え込むタイプには見えないらしい。

確かに、A君は普段はサバサバ、というか、思ったことは素直に言う性格ではある。

でも、それは表面だけ。本当は誰よりも抱え込みやすく、なんでも1人で解決しようとする人だ。

中学の頃もそれが原因で、1人静かに部を去っていったのだから。

黒子「彼は周りを凄く気にかけてくれる反面、自分の事を後回しにしてしまうタイプなので。
……気になるのであれば、直接本人に聞いて下さい。」

悔しいけれど、僕は彼の全てを知っている訳では無い。

知っていないし、教えてもらってもいない。

聞いても、上手く逸らされるだけだ。





相田「あっ、そうそう。伝え忘れてたけど、この試合にはA君は出さないから。」

「「「………………えぇーっ?!?!」」」







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ヒナ(プロフ) - しゅるさん» コメントへの返信が速すぎて作者驚いてます……そして何度もレスすんません!毎度あざっす! (1月7日 15時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - ヒナさん» あっ…最高主ここに現る…!!!! (1月7日 15時) (レス) id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - しゅるさん» 毎度コメント有り難うございます🍀これからも荒ぶって行きます(( (1月7日 15時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)
しゅる(プロフ) - 荒ぶり白崎くん最高美味しい(( (1月7日 13時) (レス) @page50 id: 9269892d89 (このIDを非表示/違反報告)
ヒナ(プロフ) - 三井葵さん» コメント有り難うございます🍀テツ君のキャラが定着してないので作者も怖ってなってます!是非これからも読んで頂けると幸いです✨ (12月1日 17時) (レス) id: 0c756bceb6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:日菜 | 作成日時:2023年11月5日 12時

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