🦁―荒野の反逆者。 ページ39
AShift
『僕も、大好きですよ、リドル。』
「？！そ、そう……。別に、嬉しいとかそんなんじゃないけど……ありがとう。」
リドルのまさかの告白に思わず吹き出してしまった。だって、真面目な話をしてたのに急に告白してきたんだよ？そりゃ吹き出すっしょ。ごめんよ、リドル。吹き出すつもりは無かったんだ。
『…でも、良かった。
リドルが、僕の事を嫌いになっていなくて。』
「当たり前だよ。Aは僕の大事な人…友達、なんだから。」
『！！』
「って事で、君の作戦は却下だ。」
『あ、そこは許可してくれないんですね。』
「当然だろう。…でも、」
『？』
「少しなら、君の作戦を許可するよ。」
――大食堂――
――少しなら、君の作戦を許可するよ。
リドルにそう微笑まれた。きっと、怪我をしない範囲でなら行動しても良い、ってことなんだろう。
となれば話は早い。まずはエース君達の元へ行かないと。
ｹｲﾄ「あっ、Aちゃん！？」
『？！ケイト先輩！』
エース君達を探しながら大食堂を歩いていたところ、ケイト先輩と、一緒にいたらしいエース君達が駆け寄って来てくれた。先に駆け寄って来てくれたケイト先輩の方に向き直る。
『あの……ケイト先輩。』
ｹｲﾄ「ん？どうしたの。」
『……迷惑かけてしまってすみませんでした。僕、周りに全く気づかずに勝手な行動ばかりしていて、迷惑かけて…その挙げ句、皆に負担をかけて、気を遣わせて…』
ｹｲﾄ「んーん。Aちゃんは何も悪く無いよ。」
ｴｰｽ「そーっすよ。だってA先輩は俺達の為に色々調べてくれてたんでしょ？」
ﾃﾞｭｰｽ「逆に僕達が謝らないといけない位です。」
『！！皆……。』
ｸﾞﾘﾑ「ま、不機嫌なAは怖かったんだゾ。」
ｹｲﾄ「ははっ。グリちゃんも大概空気読まないよねー。」
ｻﾂｷ「A様が復活してくれたなら、それで十分です！」
ﾕｳﾅ「うん♡そぉだねぇ。」
本当、優しい人達だ…。
――ねぇお母さん、お父さん。
――なんにも出来ない役立たずで、
――自分勝手なトランプ兵な僕でも。
――優しくて、
――あたたかくて、
――僕を助けてくれる人達がいました。
――僕は、こんなに優しくて素敵な人達と、
――まだ一緒に居ても、良いのかな。
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作者名：日菜 | 作成日時：2022年9月12日 13時
