🦁―荒野の反逆者。 ページ35
――大食堂――
ｼﾞｬﾐﾙ「Aについて知りたい、か。」
リドルによると、Aはよくジャミルと一緒に行動したりする事が多いと言われ、ジャミルの元へ来た。
ｼﾞｬﾐﾙ「まぁ、確かに俺はAと一緒にいることが多いからな。皆羨ましがるんだ。
で、Aの何について知りたいんだ？」
ｸﾞﾘﾑ「コイツ、Aと仲良いってことちょくちょく自慢してくるんだゾ…。」
ﾃﾞｭｰｽ「最近のフェリックス先輩の様子に変わった事とかありませんでしたか？」
ｼﾞｬﾐﾙ「Aの様子に……。」
少し待ってくれ、と言い考え込むジャミル。数秒後、あっ。とエース達の方に向き直った。
ｼﾞｬﾐﾙ「この間、Aと一緒に料理をしていたんだが…。」
ﾃﾞｭｰｽ「はい。」
ｼﾞｬﾐﾙ「Aが皿を運んでくれていたんだが、急にふらついて皿ごと倒れたんだ。でも、倒れたのが俺の近くだったから直ぐAを抱き寄せた。大した怪我はなかったよ。」
ｴｰｽ「だっ、抱き寄せたっ…？！」
ｼﾞｬﾐﾙ「あぁ。」
ｸﾞﾘﾑ「エース、お前顔がすげーシケてるんだゾ。」
ｴｰｽ「いや、だって……」
軽く自慢を混ぜながらAの様子を話すジャミルと、ジャミルの自慢話を聞いて悶絶するエース。
ｶﾘﾑ「？皆集まってどうしたんだ？」
そこにカリムもやってきた為、Aの様子についてカリムにも聞くことに。
ｶﾘﾑ「Aの様子？そうだなぁ……。
この前、俺、Aと階段を歩いてたんだけどさ、サバナクローの寮生にぶつかったというか、押されたというか……Aが階段を踏み外しかけたんだよ。」
ﾕｳﾅ「また階段だぁ！」
ｶﾘﾑ「でも、Aの不注意とかじゃないと思うんだよな、俺。」
ﾃﾞｭｰｽ「どういう事ですか？」
ｶﾘﾑ「Aが階段から落ちそうになった時、なんか不自然だったっていうか、兎に角変だったんだ。
それに、Aは不注意なんかで階段を踏み外すような奴じゃないしな！」
ｼﾞｬﾐﾙ「そうだな。」
カリムとジャミルの話を聞き、ウッカリでは無いのか…と怪しむグリムだった。
ｶﾘﾑ「A、最近元気無いもんな…。」
ｻﾂｷ「そうなんですよ…。でも、カリム先輩とジャミル先輩のおかげて少し手がかりが掴めました！」
ﾃﾞｭｰｽ「そろそろ行くか。アジーム先輩、バイパー先輩ありがとう御座いました！」
ｶﾘﾑ「おう！」
ｼﾞｬﾐﾙ「Aによろしく頼む。」
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作者名：日菜 | 作成日時：2022年9月12日 13時
