🦁―荒野の反逆者。 ページ32
NOShift
――ハーツラビュル寮―Aの部屋――
“リドル君にも教えてくれないらしくて”
ケイトの一言に驚く1年生。だからやめときな、とケイトに釘を刺されたエース達だったが――。
「それなら俺達が聞きに行けば良いんじゃね？」
と言い出したエース。それにデュース達も乗っかり…。
コンコン。
『？……おや、皆さんお揃いで。』
「どーも。あの、A先輩。ちょっと今良いっすか？」
エースの言葉に顔を曇らせるA。しかし、そんなことお構いなしにエースは続ける。
「俺、どうしてもA先輩に聞きたい事があって。ほら、全然A先輩と話せてないじゃん？俺。」
『……。』
しばらく考える素振りを見せ、ため息をついたA。
『…まぁ、言われてみればそうですね。何を企んでいるのかは知りませんが……。』
最後にどうぞ、とつぶやきリドルやエース達を部屋に入れたA。
『お好きな所に座って下さい。』
そう言い、テーブルにケーキを出すA。“あ、これ手作りなんですよ”、とはにかむ。
「「「いただきまーす！！」」」
遠慮無くAの手作りケーキを食べ始める1年生達。それを見ながらリドルとケイトの分のお茶を淹れるA。
『…それで、僕に何の用で？
こんな大勢で来られたということは、僕に何か用があって来たんでしょう？』
「そーだった！すっかり忘れてたんだゾ！」
Aの言葉に反応し、グリム達は向き直った。
「フェリックス先輩が、何故苛ついているのかが知りたいんです。」
『……それなら、他を当たって下さい。
今の僕じゃ、ついカッとなって上手く説明出来ないと思うので。』
――ハーツラビュル寮―談話室――
ｴｰｽ「……。」
ｸﾞﾘﾑ「結局分からなかったんだゾ…。」
ﾃﾞｭｰｽ「他を当たって下さい…か。」
ｴｰｽ「…もしかして、他の人等に聞けば何かしらわかるってこと？」
ﾘﾄﾞﾙ「…一理あるね。まぁ、Aと一緒にいる奴等は皆面倒な奴だけど。」
ｴｰｽ「んじゃ、明日A先輩と仲良い人に聞き込みしよーぜ！」
ｹｲﾄ「？！ちょ、何いってんの？！」
ﾃﾞｭｰｽ「確かに、いつまでもフェリックス先輩があんなテンションだと、調子が狂うというか…」
ｴｰｽ「A先輩を苛つかせた奴をとっちめてやる！」
ﾘﾄﾞﾙ「はぁ…。」
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作者名：日菜 | 作成日時：2022年9月12日 13時
