🌹―真紅の暴君。 ページ4
NOShift
――ハーツラビュル寮―談話室――
「ハートの女王の法律・第２４９条
“フラミンゴの餌やり当番はピンク色の服を着用すること”
今日は君が餌やり当番だったはずだよ。ピンク色の服は？何故着ていないんだい？」
ﾓﾌﾞ「申し訳ありません、洗濯中で……り、寮長！どうか、首をはねるのだけは！」
「君がルールを破るのはこれで二度目だ。もう看過できない。
首をはねろ(オフ・ウィズ・ユアヘッド)！！」
リドルに首をはねられたハーツラビュル寮生。これで何人目だろうか。
「５０００文字の反省文と、庭の草むしりを１週間だ。そうしたら魔法を解いてあげよう。」
『リドル、流石にそれはやり過ぎでは？彼も悪気があったのではないのでしょう？』
「うるさい！僕だってやりたくて首をはねてる訳じゃない！君達がルールを破るからだろう！？
ルール違反を軽視することは君達のためにならないんだ。わかったね。」
『……やはり、理解出来ません。』
「え？」
『ルール違反をたった２回してしまっただけなのに、何故、彼を追い出すのでしょうか。やはり、ハーツラビュルのルールは可笑しなものばかり。僕には理解し難いです。』
「今、何とお言いに？」
『何度も言わせないで下さい。
なんてハーツラビュルのルールはこんなにも可笑しなものばかりなのでしょう、と言っただけですが。』
リドルとAの周りにピリピリとした空気が流れた。
「ちょ、Aちゃん！？」
「A、急にどうしたんだ…！？」
『お二人は、黙っていて下さい。』
「「？！」」
「この僕に、口答えするのかい？」
『口答え？僕はただ思った事を言っただけですよ。』
「今のは口答えしていたようにしか聞こえないよ。何か僕に不満でも？」
『…では、この機会に言わせて下さい。』
「ふぅん？何を言いたいんだい。」
『リドル、貴方は間違っている。寮生達をルールにばかり縛り付けるのはいかがなものかと。
この際はっきり言わせてもらうと、こんなの馬鹿げてる。コレじゃまるで牢獄だ。彼達はもっと自由にさせてやるべきでしょう？あくまでここは学校。もっと生徒は学生らしくさせるべきだ。
それをルールで縛り付けるのは、いくら寮長の命令でも、僕は従えない。』
「僕が間違っているとでも言いたいのかい。」
『えぇ。貴方は間違っている。』
「君まで僕を悪く言うんだね…。僕は寮生達の事を思って言っているのに。」
『たとえそれが寮生の為でも僕は従えない。』
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作者名：日菜 | 作成日時：2022年9月12日 13時
