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🍀仕事7個目。 ページ9

『・・・・・・・。』


とりあえず手渡された容器にドリンクの粉と水を入れ、シャカシャカ振ってみる。

何か違う気がするのは気の所為だろうか。



シャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカ。



国見「一旦ストップ。」

『?』


国見君が止まれ、とシャカシャカ振っていた私の手を掴んだ。


国見「それ、振りすぎると泡立つから。」

『成る程。振りすぎた。』

国見「そこまで力入れてしなくても、直ぐ溶けると思う。」

『分かった。』


一度、ドリンクの蓋を開けて中を覗いてみる。

あ、本当に泡が立ってる。

飲めない訳でも無さそうだけど、美味しくは無いだろうな、と感じた。

慣れれば簡単だから、と国見君は新しいボトルを手渡してきた。

粉を入れて、さっきより少し弱めに振ってみる。

隣で国見君も一緒になってドリンクを作っていた。

君は練習に戻らなくて良いのかい、と頭の中で突っ込む。

元はと言えば、私が原因なのだけど。

本当なら、国見君も練習に参加しているはずなのに、わざわざ身振り手振り教えてくれている。

申し訳ないし、手間かけさせてるな、って。

早く仕事覚えないと。


『なんかごめん。国見君の練習時間割いちゃった。』

国見「別に。それに俺が自分の意思で引き受けた事だから。」


及川さんには任せられない気がしたから、と付け加えた。


国見「練習サボるのにも丁度良かったし。」

『へぇ…。』

国見「そこは突っ込まないんだ。」

『?まぁ、何をするのも人それぞれだと思うから。』

国見「ふーん。」


少し国見君と会話をして、再びドリンクを作り始めた。





――しばらくして――


部員全員分のドリンクを作るのを最後まで手伝ってくれていた国見君。

ボトルを籠に入れ、体育館に運ぶ。

思っていたよりもズシッとして、久々に重いものを持ったからか、足がもたれた。


『重っ。』

国見「ちょ、危ない。」


国見君に支えてもらい、体勢を整える。

よし、慣れた。


国見「え、急に歩くじゃん。」

『?あー、部活で重たいもの持つのは慣れてたから。』

国見「…………そ。」


何故か不安そうに私を見つめていた。

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作者名:日菜 | 作成日時:2023年10月30日 1時

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